この記事では、「喪失」と「損失」と「消失」の違いを分かりやすく説明していきます。
「喪失」とは?
「喪失」は「そうしつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「形をなしていないものをなくすこと」という意味で、資格や権利、気持ちなど抽象的なものを失うことです。
「喪」は「なくす」という意味、「失」は「うしなう」とも読み「消え去ること」という意味、「喪失」で「消えてなくなること」になります。
「喪失」の使い方
「喪失」は名詞として「喪失する・した」「記憶喪失」などと使われたり、副詞として「資格を喪失して廃業した」などと使われます。
基本的に、形にならない抽象的なものをなくすことに使われる言葉です。
「喪失」の例文
・『彼は事故に関する記憶を一部喪失している』
「損失」とは?
「損失」は「そんしつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「財産や価値のあるものを失うこと」という意味で、資産価値のあるものを破損して失うことです。
2つ目は「企業会計で、利益が減ること」という意味で、儲けに対して仕入れや経費が掛かり過ぎて、決算が赤字になることです。
3つ目は「電力・動力などのエネルギーが有効利用されず、無駄に使われること」という意味で、限りある資源を不要な形で失うことです。
上記に共通するのは「なくなって不利になる」という意味です。
「損失」の使い方
「損失」は名詞として「損失する・した」「損失を与える・与えた」「損失が生じる・生じた」などと使われます。
基本的に、資産価値のあるものが失われて不利な状態になることに使われる言葉です。
「損失」の例文
・『発注ミスにより取引先に多大な損失を与えた』
「消失」とは?
「消失」は「しょうしつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「今まであった物が見えなくなること」という意味で、それまであったものが消えてなくなることです。
2つ目は「今まで有効だったものが、効力を失うこと」という意味で、それまであった権利や効力が使えなくなることです。
上記に共通するのは「取り払われる」という意味です。
「消失」の使い方
「消失」は名詞として「消失する・した」と使われたり、副詞として「データが消失してリカバリできない」などと使われます。
基本的に、今まであったものが取り払われた様になくなってしまうことに使われる言葉です。
「消失」の例文
・『しばらくサービスを利用してなかったのでポイントが消失した』
「喪失」と「損失」と「消失」の違い
「喪失」は「形にならない抽象的なものをなくすこと」という意味です。
「損失」は「資産価値のあるものが失われて不利な状態になること」という意味です。
「消失」は「今まであったものが取り払われた様になくなってしまうこと」という意味です。
まとめ
今回は「喪失」と「損失」と「消失」について紹介しました。
「喪失」は「抽象的なものがなくなる」、「損失」は「資産価値があるものがなくなる」、「消失」は「今まであったものがなくなる」と覚えておきましょう。