この記事では、「相違」と「差異」と「齟齬」の違いを分かりやすく説明していきます。
「相違」とは?
「相違」は「そうい」と読みます。
意味は「お互いに一致しないこと」で、複数のものをお互いに比べた時に、基準となるものと違っていることです。
「相」は「相対する方」という意味、「違う」は「他のものと異なる点」という意味、「相違」で「相対する方と異なる点」になります。
「相違」の使い方
「相違」は名詞として「相違する・した」「相違がある・ない」などと使われたり、副詞として「相違して見える」などと使われたりします。
基本的に、複数のものをある基準のものと比較した時に、一致していない様子に使われる言葉です。
「相違」の例文
・『彼がやっていることを見ると、言っていることとの相違点が多い』
「差異」とは?
「差異」は「さい」と読みます。
意味「一つの物が、他のものと違っている点のこと」という意味で、複数のもの同士を比べた時に、他のものとどの程度開きがあるかということです。
「差」は「状態・質・数量などの違い」という意味、「差異」で「状態・質・数量などが他と違っていること」になります。
「差異」の使い方
「差異」は名詞ととして「差異がある・ない」「差異が大きい・小さい」などと使われます。
基本的に、複数のものを比較した時に、他のものとどの程度の性質の違いや度合いの開きがあるかということに使われる言葉です。
「差異」の例文
・『今回の新人は皆、能力的に大きな差異はない』
「齟齬」とは?
「齟齬」は「そご」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「お互いの言動が食い違っていること」という意味で、複数の人が言うことやすることが食い違っていることです。
2つ目は「ものごとがかみ合わず上手く進まない様子」という意味で、行き違いが発生してものごとが上手く進まなくなることです。
上記に共通するのは「かみ合わない」という意味です。
「齟」は「何度も歯をかみ合わせること」という意味、「齬」は「お互いに入れ違うこと」という意味、「齟齬」で「何度かみ合わせても馴染まない」→「ものごとが食い違う」という意味で使われています。
「齟齬」の使い方
「齟齬」は名詞として「齟齬する・した」「齟齬がある・ない」などと使われます。
基本的に、お互いの言動が食い違っていることや、行き違いによりものごとがうまく進まない様子に使われる言葉です。
「齟齬」の例文
・『取引先と営業との認識に齟齬があり、契約が白紙に戻された』
「相違」と「差異」と「齟齬」の違い
「相違」は「数のものをある基準のものと比較した時に、一致していない様子」という意味です。
「差異」は「複数のものを比較した時に、他のものとどの程度の性質の違いや度合いの開きがあるか」という意味です。
「齟齬」は「互いの言動が食い違っていること」「行き違いによりものごとがうまく進まない様子」という意味です。
まとめ
今回は「相違」と「差異」と「齟齬」について紹介しました。
「相違」は「基準との違い」、「差異」は「お互いの違い」、「齟齬」は「かみ合わないこと」と覚えておきましょう。