この記事では、「先入観」と「偏見」と「固定観念」の違いを分かりやすく説明していきます。
「先入観」とは?
「先入観」は「せんにゅうかん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「あるものごとを実際に見たり聞いたりする前に得た知識のこと」という意味で、実際に見たり聞いたり経験したりする前に、メディアや人の話などで得て頭に入っている知識のことです。
2つ目は「最初からそう思い込んでしまい、変えようとしない物の見方」という意味で、ある対象をその様なものであると思い込み、他に考えられない様子ことです。
上記に共通するのは「最初からの思い込み」という意味です。
「先入観」の使い方
「先入観」は名詞として「先入観がある・ない」「先入観にとらわれる・とらわれない」「先入観のかたまり」などと使われます。
基本的に、あるものごとを最初からその様に思い込み、自由に発想できない様子に使われる言葉です。
「先入観」の例文
・『彼は、女性はすぐに泣くものという先入観を持っている』
「偏見」とは?
「偏見」は「へんけん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとに対して持つ偏った見方」という意味で、対象となるものごとについて、ある面だけ強調された知識を持っている様子のことです。
2つ目は「人や集団に対して、根拠のない否定的な見方や判断をすること」という意味で、人や物に対して好ましくない部分だけを知識として持っていることです。
上記に共通するのは「平等でない考え方」という意味です。
「偏見」の使い方
「偏見」は名詞・形容動詞として「偏見だ・である」「偏見を持つ・持った」「偏見がある・ない」などと使われます。
基本的に、人やものごとに対してある一面だけ、あるいは否定的な面を強調した考え方を持つことに使われる言葉です。
「偏見」の例文
・『海外では、黒人は卑しい存在という偏見が横行している』
「固定観念」とは?
「固定観念」は「こていかんねん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「常に頭から離れない考え方」という意味で、行動する時に常に基準となる考え方のことです。
2つ目は「人の思考を支配する考え方」という意味で、柔軟な考え方を封じ込めるある定まった考え方のことです。
上記に共通するのは「頭から離れない考え方」という意味です。
「固定観念」の使い方
「固定観念」は名詞・形容動詞として「固定観念だ・である」「固定観念にとらわれる」「固定観念を取り払う」などと使われます。
基本的に、常に頭から離れない考え方や、柔軟な考え方を封じ込める固まった考え方に使われる言葉です。
「固定観念」の例文
・『彼は男尊女卑の固定観念を捨てるべきだ』
「先入観」と「偏見」と「固定観念」の違い
「先入観」は「あるものごとを最初からその様に思い込み、自由に発想できない様子」という意味です。
「偏見」は「人やものごとに対してある一面だけ、あるいは否定的な面を強調した考え方を持つこと」という意味です。
「固定観念」は「常に頭から離れない考え方」「柔軟な考え方を封じ込める固まった考え方」という意味です。
まとめ
今回は「先入観」と「偏見」と「固定観念」について紹介しました。
「先入観」は「最初から思い込んでいる見方」、「偏見」は「ある一面だけの見方」、「固定観念」は「常に頭から離れない考え方」と覚えておきましょう。