この記事では、「新鮮」と「珍しい」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「新鮮」と「珍しい」の違い
「新鮮」には、3つの意味があります。
1つめは、肉・魚・野菜などが新しく生き生きとしていることです。
2つめは、汚れがなく澄みきっていることです。
3つめは、今までにない新しさが感じられることです。
「珍しい」には、2つの意味があります。
1つめは、普通とは違って目新しいことです。
もう一つは、賞美する価値がある、すばらしいという意味です。
「新鮮」にある、今までにない新しさが感じられることという意味と、「珍しい」にある、普通とは違って目新しいという意味は、ほぼ同じです。
しかし、「珍しい」はめったにないことの意味が含まれている点が違います。
「新鮮」にも「珍しい」にも、その他の意味があり、その部分では共通していません。
「新鮮」と「珍しい」の使い方の違い
目新しいという意味では、「新鮮」は今までになくて新しく感じられることに使用をし、「珍しい」はめったになくて貴重、普通とは違って目新しい意味で使用をします。
「新鮮」と「珍しい」の英語表記の違い
「新鮮」は英語で、肉・魚・野菜などが新しく生き生きしている意味で“freshness”と表現をします。
「珍しい」は英語で、めったにない意味では“rare”、普通とは違う意味では“unusual”と表現をします。
「新鮮」の意味
「新鮮」には、3つの意味があります。
1つめは、肉・魚・野菜などが新しくて生き生きしていることです。
収穫したての野菜は、みずみずしさがあります。
しかし、時間が経つと葉がしなっとしてきて、枯れてきてしまうこともあります。
収穫したてのようなみずみずしい状態が「新鮮」です。
2つめの意味は、汚れがなく澄みきっていることです。
窓を長時間閉め切っている部屋は、空気がどんより重たく感じますが、窓を開けるとよどんでいた空気が外にでていき、新しい汚れのない空気が入ってきます。
このようなことを「新鮮な空気が入る」といいます。
3つめは、今までにない新しさが感じられることです。
普段から和に触れている人にとって、洋はあまり触れることがないものでしょう。
普段触れないので新しさが感じられます。
このようなことを指して「新鮮に感じられる」といいます。
「新鮮」の使い方
「新鮮」には3つの意味があり、意味によって使い方が違います。
肉・魚・野菜などが新しくて生き生きしている意味では、「新鮮な野菜」のような使い方をします。
新しくて汚れがない意味では、「汲みたての新鮮な水」のような使い方をします。
今までにない新しさの意味では、「新鮮に感じる」のような使い方をします。
「新鮮」を使った例文
・『身がぷりっとしていて新鮮なタイ』
・『山の空気は新鮮だ』
・『東京とは違った新鮮さを感じた』
・『新鮮さがうりです』
「新鮮」の類語
「生新」が類語です。
生き生きとしていて新しいという意味があります。
「新鮮」の対義語
「古い」が対義語です。
食べものなどが新鮮でないという意味があります。
「珍しい」の意味
「珍しい」には、2つの意味があります。
1つめは、普通とは違って目新しい、めったにないことで貴重であるという意味です。
普段おとなしい人が、今日に限ってよくしゃべります。
めったにないことです。
これを「珍しい」といいます。
日本のコウノトリの数は減っており、スズメやカラスのように身近なところで見ることができません。
見ることができたら「珍しい」ことです。
「珍しい」のもう一つの意味は、ほめたたえる価値がある、すばらしいという意味です。
何百年も残る名作を作り出すのは難しいことでしょう。
しかし、もしもそういったものができれば、多くの人がほめたたえ、素晴らしいと感じるはずです。
このようなことが「珍しい」です。
「珍しい」の使い方
すばらしいという意味よりも、普通とは違って目新しい、めったにないことで貴重であるという意味で使われることが多いです。
驚いたり、関心を示したりする意味が含まれています。
普段本を読まない人が本を読んでいるのはめったにないことで、「珍しい」ことといえます。
普段本を読まず、勉強をしない人が本を読んでいたら、驚くことでしょう。
「珍しい」を使った例文
・『珍しい魚を捕まえた』
・『今日は珍しく機嫌がいい』
・『珍しい食材を扱っている店』
・『自分から進んで手伝いをするとは、彼にしては珍しいことだ』
「珍しい」の類語
「たま」「まれ」が類語です。
「たま」には、めったにないことという意味があります。
同じことが繰り返されるが、その間隔が長い意味を含みます。
「まれ」には、事柄がめったに起こらない、実現や存在することが少ないという意味があります。
「珍しい」の対義語
「ありふれる」が対義語です。
どこにでもあるという意味です。
まとめ
似たような意味を持っていますが、「新鮮」は普段とは違って新しい、「珍しい」はめったになくて貴重という意味で、完全に同じ意味なのではない言葉です。