この記事では、「終了」と「完了」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「終了」と「完了」の違い
「終了」と「完了」という言葉は日常生活でも使われることも多く、似たような状況で使われることが多い言葉ですが意味や使い方は違います。
「終了」は物事が終わるという意味があり、「完了」は物事が完全に終わるという意味があります。
「終了」と「完了」の使い方の違い
「終了」は開始した物事が終わったときに使い、「完了」は物事が欠けることなく完全に終わるときに使います。
「終了」は一時的に中断するときや時間の関係で終わらせなくてはならないときでも使うことができますが、「完了」はやるべきことが最後まで全て終わらないと使うことができないという違いがあります。
「終了」と「完了」の英語表記の違い
「終了」は、終わるという意味の“end”や“close”、“finish”などが使われます。
「完了」は、物事が完結したという意味の“completed”や“done”と表します。
終わりという意味で使われることの多い“end”は物事が終わるという意味しか含まれていませんが、“completed”には「完全に」という意味も含まれているので「完了」の英語表記として使うことができます。
「終了」の意味
物事が終わることを「終了」と言います。
「終」はものごとが終わることを意味し、「了」も終わるという意味をもつことから「終了」はどちらも同じ意味がある文字を組み合わせた熟語になります。
あらかじめ決まっている時間や期間が終わることが多いですが、強制的に終わらせられてしまうことも「終了」と表すことができます。
「終了」の使い方
物事が終わったときに「終了」という言葉を使います。
一時的に作業を中断するときや、完全に終わってはいないが時間の関係で作業を終わらせる場合にも「終了」という言葉を使うことができます。
基本的には、開始した物事がいつ終わるのかが決まっていることに対して使われていることが多いようです。
「終了」を使った例文
・『本日の営業は終了しました。』
・『終業時間になったので、作業を終了させた。』
・『サッカーの試合が先ほど終了した。』
・『必死に練習したピアノの発表会が、本日無事に終了することができた。』
「終了」の類語
「終了」と同じく「終」の字が使われていて終わるという意味がある「終結」や「終止」などが類語として使われています。
「おしまい」や「終わる」などもあり、いずれも何かが終わったという意味を持つ言葉が使われます。
「終了」の対義語
物事を始めることや何かが始まるという意味の「開始」は対義語として使われています。
「開始」したものが終わることが「終了」という事になります。
「完了」の意味
ある物事などが完全に終わることを「完了」と言います。
「完了」は完全に終わることを意味するので、やり直したり物事が再度始まるということは基本的にありません。
「完」は物事が終わるという意味に加え、欠けたところがないという意味があり「了」は終わるという意味をもちます。
この2つの字を組み合わせると欠けたところがなく、完全に終了したという意味になります。
「完了」の使い方
完全にある物事が終わったときのみ「完了」を使うことができます。
まだやるべきことが残っているのにもかかわらず一時的に作業を中断する際には「完了」という言葉は使えません。
これ以上なにもする必要がなく、欠けたことろがないときや、やるべきである物事が全て終わったときに「完了」と言うことができます。
「完了」を使った例文
・『本日やるべき作業が、すべて完了した。』
・『開店するのに必要な準備が完了した。』
・『今月末までに、建設工事を完了させなくてはいけない。』
・『頼まれた作業がすべて完了したので、電話で連絡をした。』
「完了」の類語
「完了」と同じ「完」の字が使われており、完全にある物が出来上がることと意味の「完成」や、同じく完全に終わるという意味をもつ「完結」などが類語として使われています。
いずれもすべて終わったという意味がある言葉が使われることが多いようです。
「完了」の対義語
まだ最後まで終わっていないという意味の「未完成」や「未完了」などが対義語として使われています。
いずれもいまだにという意味の「未」が使われている言葉が多いようです。
また、完全に終わる前に途中で止めてしまうという意味の「中止」も対義語として使われています。
まとめ
「終了」と「完了」はどちらも物事が終わるときに使われる言葉です。
似たような状況で使われることも多く、意味や使い方を間違えて覚えている人も多いかもしれません。
「終了」は物事が終わるとき、「完了」は物事が完全に終わるときのみ使うことができる言葉です。
しっかり意味や使い方を理解し、正しく使い分ける必要があります。