「反省」と「後悔」と「猛省」はいずれも過去の言動を振り返る際に使用する言葉ですが、各々の意味合いが異なるため使い分ける必要があります。
この記事では、「反省」と「後悔」と「猛省」の違いを分かりやすく説明していきます。
「反省」とは?
「反省」は「はんせい」と読む言葉で、「過去の自分の振る舞いを振り返ってその正誤や善悪について考えること」や「自分の好ましくない点や至らない点などを認識して改善するよう心がけること」といった意味があります。
「反省」の例文
「反省」は「過去の自分の言動をかえりみる」もしくは「自分の至らない点や課題となる点を自覚して改善するよう努める」ことを表現する際に使用されます。
「反省する」や「反省しない」など動詞として使用されるケースが多いほか、「反省点」や「反省の色」といった言い回しもあります。
・『彼は友人に対する無礼な言動を反省した』
・『今回の反省点を分析して今後の業務に活かしたい』
「後悔」とは?
「後悔」は「こうかい」と読む言葉で、「過去の自分のおこないを時が経過してから悔やむこと」という意味があり、主に「失敗だと認識する特定の過去のおこないについて悩んでいる」様子を表現する際に使用されます。
「後悔」の例文
「後悔」は「過去のおこないを後で残念に思ったり自責したりする」場面で用いられ、「後悔の気持ち」や「後悔の念」、「後悔する」といった使われ方をしています。
・『友人にひどいことを言ってしまったという後悔の念が消えない』
・『酔った勢いで散財してしまったことを後悔している』
「猛省」とは
「猛省」は「もうせい」と読む言葉で、「厳しい気持ちや態度で反省すること」を意味します。
「猛」の字には「激しい」や「盛んである」といった意味があることから、「反省」よりもかえりみる気持ちや自責の念が強いことを表現する際に使用されます。
「猛省」の例文
「猛省」は「反省」よりも意味が強い言葉になり、「過去の自分のおこないを強く反省する」状況で用いられます。
「猛省する」や「猛省を促す」、「猛省を求める」といった用法があり、ビジネスの世界で使用されるケースが多くみられます。
・『この度の不手際に関しまして、関係者一同猛省しております』
・『同じミスを繰り返さないよう、チーム全員に猛省を促した』
「反省」と「後悔」と「猛省」の違い
「反省」と「後悔」と「猛省」はどれも「過去の自分の振る舞いが良くなかったことを認識する」という意味を含みますが、それぞれが持つ細かな意味合いに違いがあります。
「反省」は「過去のおこないをかえりみると共に改善点を模索して今後をより良くしよう」というポジティブなニュアンスがあるのに対し、「後悔」は「過去のおこないを悔いる気持ちが強く思い悩んでいる」という意味合いが見て取れます。
一方、「猛省」は「反省」より意味が強い言葉となり、「より厳しい気持ちや態度で自分の行動をかえりみて改善を心がけること」といったニュアンスがあります。
まとめ
「反省」と「後悔」と「猛省」は似たような意味を持ちますが、「過去の行動についてどう向き合うか」や「自分をかえりみる気持ちの度合い」に違いがあることが分かります。
三つの言葉の詳細な意味や用法を学んで、適切に使い分けてください。
