この記事では、「予見」と「予言」と「預言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「予見」とは?
「予見」とは、何か物事が起こる前に、先に見通して知ることを言います。
何か起こった後に「こうなると思っていた」というのは「予見」ではありません。
起こる前に「〇〇が起こる」と知っていたことが「予見」なのです。
「私が予見していた通りだ」「大きな人事異動が起こることを彼は予見していたに違いない」「事故の発生を予見する」などと使います。
「予言」とは?
「予言」とは、未来の出来事、未知である物事をあらかじめ言うことで、その言葉のことでもあります。
「将来を予言する」「あの占い師が予言した通りになった」「彼の予言はことごとく外れている」などと使います。
「預言」とは
「預言」とは、神、霊的存在の意志を媒介し、人々に伝えることを言います。
またそのような人を「預言者」と呼び表します。
未来の出来事、未知の物事をあらかじめ言うという意味では「予言」も同じなのですが「預言」は神託を告げるという意味合いが強くあります。
通常の人が予測しているだけという意味とは違いますので注意してください。
また「預言者郷里に容れられず」という言葉が聖書の中にありますが、これは、優れた人は故郷に受け入れられないことが多いという意味になります。
「ムハンマドは最高にして最後の預言者とされる」「彼女を預言者として信じるか、インチキ占い師と思うかは人それぞれだ」などと使います。
「予見」と「予言」と「預言」の違い
「予見」と「予言」と「預言」の違いを解説します。
この三つの言葉は物事が起こる前にそれを伝えることという共通点があります。
しかし、言葉の意味合いはまったく違うものですから混同しないように気をつけてください。
「予見」とはある物事が起こる前に、あらかじめ、見通して知るという意味です。
「予知」と同義語で、不思議な能力という見方もできますが、ある物事について経験が長い人であれば「予見」することが容易いこともあります。
つまり直感力が特別に優れている人といった印象になるでしょうか。
「予言」とは未来を予測するという意味になります。
またその予測した内容、言葉のことでもあります。
「予見」と「予言」は、特別な能力の持ち主が、何かを感じ取っているという意味合いでは同じでしょう。
最後に「預言」ですが、これは本人の頭に浮かんだことや考えで未来を予測するのではなく、神、霊的存在の意志を媒介し、人々に伝えることを言います。
これが「予見」「予言」と、大きく違うところですのでしっかり覚えておいてください。
三つの言葉を簡単に覚えやすくまとめますと「予見は物事が起こる前に知ること」「予言は未知の出来事、事柄を先に言うこと」「預言とは神託を告げること」となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「予見」と「予言」と「預言」の違いを解説しました。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けていきましょう。