例えばオフィスが場所を移動するときには、様々なことを行う必要があります。
例えば、登録住所の移転、電話やプリンタなどの移設、管理する自治体の移管などです。
ここで出てきた言葉は全て移動することを表すのですが、それぞれの意味の違いがわかるでしょうか。
この記事では、「移転」と「移設」と「移管」の違いを分かりやすく説明していきます。
「移転」とは?
「移転」とは、「移して転ずる」ことです。
「転ずる」は「変化する」とか「変わる」と言う意味なので、「移転」には「何かが移動して変わる」というニュアンスが含まれます。
通常は、「本社が?に移転しました」のように「住所(所在地)が別の場所に変わる」という際に使われることがほとんどで、他のシチェーションでは使われません。
英語では「move」がもっとも近い言葉でしょう。
「移設」とは?
「移設」とは、文字通り「設備を移動させる」ことを表す言葉です。
一般的には「駐車場を別の場所に移設する」、「ネットワーク移設工事を行う」、「保養所を山の上に移設する」などのように、すでにある場所に設置されている設備や施設などを別の場所に移動させることを言います。
対象としてはデスクのようなものからビルのような大きなものまで様々なものがあり得ます。
英語では、場合に応じて「relocation」や「move」を使用します。
「移管」とは?
「移管」とは、文字通り「管理や管轄を移動させる」ことを示す言葉です。
これは「人事業務を子会社に移管する」とか「この建物の所有権は国から県に移管されました」のように、管理する主体となる人や組織などの移動を表すことが多い言葉で、通常は移動するのは無形のものなので、管理される物自体に変化はありません。
英語では「transfer」がもっとも近いでしょう。
「移転」と「移設」と「移管」の違い
「移転」と「移設」と「移管」の違いを、分かりやすく解説します。
これらの言葉は皆、何かを移動させることを表した言葉ですが、その対象が明確に違います。
ここでは対象となるものを示すことによって、その違いを明確にします。
簡単に言うと、「移転」の対象は「場所」、「移設」の対象は「設備」、「移管」の対象は「管理」です。
もっと具体的にいえば、「事務所の住所」は「移転」し、「固定電話」は「移設」し、「使用権」は「移管」します。
これらは全て日常的に使われる言葉であるため、意識的な使い分けが必要です。
まとめ
この記事では、「移転」と「移設」と「移管」の違いを説明してきました。
序文でご紹介したようなオフィス移転にはたくさんの作業と手続きが必要になります。
主に活躍するのは総務関連の組織の人たちですが、別の組織やそこで働いている人たちの協力も不可欠です。
IT関連の設備や設定は移設や新規に購入することもあるため、多くの作業がありますし、現状の個人の荷物や部門の荷物は自分たちの責任で移送のルートに載せなければなりません。