この記事では、「対処」と「対応」と「応対」の違いを分かりやすく説明していきます。
「対処」とは?
「対処」は「たいしょ」と読みます。
意味は「ある状況や性質に合わせて適切にとり計らうこと」で、ものごとの状態に見合った行動を取ることです。
「対」は「相手になって受け答えする」という意味、「処」は「ものごとをしかるべき取りさばく」という意味、「対処」で「相手になって受け答えして、しかるべく取りさばくこと」になります。
「対処」の使い方
「対処」は名詞として「対処する・した」「対処しかねる」「対処法」などと使われます。
基本的に、ある状況や性質に合わせて、適切に受け答えしたり、取りさばくことに使われる言葉です。
「対処」の例文
・『研修でクレーマーの適切な対処法を学ぶ』
「対応」とは?
「対応」は「たいおう」との意味は以下の通りです。
1つ目は「同じ種類のものが向かい合った状態にあること」という意味で、2つの同じ種類のものが、面と向かっている状態のことです。
2つ目は「あるものごとが、他に起きたことと相当する関係にあること」という意味で、全く別の次元で発生したものごとの本質が同じことです。
3つ目は「お互いに釣り合いが取れていること」という意味で、2つのものごとが調和している状態のことです。
4つ目は「周囲の状況や相手に合わせて行動すること」という意味で、その時の状況を踏まえて適切に行動することです。
5つ目は「数学用語で、2つの集合のうち、一つにある要素がもう一つに当てはまること」という意味です。
上記に共通するのは「2つのものが見合った状態にある」という意味です。
「対応」の使い方
「対応」は名詞として「対応する・した」「対応に当たる」「対応に困る」「初期対応」などと使われます。
基本的に、日常で使われる場合、お互いに釣り合いが取れている状態や、周囲の状況や相手に合わせて適切に行動することに使われる言葉です。
「対応」の例文
・『同じ様なトラブルへの対応策を考えておく』
「応対」とは?
「応対」は「おうたい」と読みます。
意味は「相手になって受け答えすること」で、相手の話を聞いたり、質問に答えたりすることです。
「応」は「外からの求めや働きかけを受けて動く」という意味、「応対」で「相手からの求めや働きかけに対して受け答えすること」になります。
「応対」の使い方
「応対」は名詞として「応対する・した」「応対しきれない」「電話応対」などと使われます。
基本的に、相手の言うことに受け答えすることに使われる言葉です。
「応対」の例文
・『あの店はミスをした時の従業員の応対が良い』
「対処」と「対応」と「応対」の違い
「対処」は「ある状況や性質に合わせて、適切に受け答えしたり、取りさばくこと」という意味です。
「対応」は「お互いに釣り合いが取れている状態」「周囲の状況や相手に合わせて適切に行動すること」という意味です。
「応対」は「相手の言うことに受け答えすること」という意味です。
まとめ
今回は「対処」と「対応」と「応対」について紹介しました。
「対処」は「取りさばくこと」、「対応」は「適切に行動する」、「応対」は「受け答えする」と覚えておきましょう。