この記事では、「悲願」と「祈願」と「念願」の違いを分かりやすく説明していきます。
「悲願」とは?
「悲願」は「ひがん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「仏教用語で、仏や菩薩が慈悲の心から人々を救うために立てた誓いのこと」という元の意味です。
2つ目は転じて「何が何でも成し遂げたいと思う切実な望み」という意味で、長い間苦労しながら是非とも成し遂げたいと思い続けている悲壮感ある願いのことです。
上記に共通するのは「切実な願い」という意味です。
「悲願」の使い方
「悲願」は名詞として「悲願が実る・実った」「悲願を果たす」「悲願達成」などと使われます。
基本的に、是非とも成し遂げたいと思う、心からの切実な望みに使われる言葉です。
「悲願」の例文
・『彼は引退直前に悲願の初優勝を果たした』
「祈願」とは?
「祈願」は「きがん」と読みます。
意味は「ある目的が達成される様に、神仏に祈ること」で、自分の夢や希望が叶う様に、神仏に祈りを捧げてお願いすることです。
「祈」は「いのる」とも読み「神仏に一生懸命願う」という意味、「願」は「ねがい」とも読み「心からそうあって欲しいと望むこと」という意味、「祈願」で「心からそうあって欲しいと望み、神仏に一生懸命願うこと」になります。
「祈願」の使い方
「祈願」は名詞として「祈願する・した」「合格祈願」「安産祈願」「出世祈願」などと使われます。
基本的に、自分の夢や希望を叶える為に、神仏に一生懸命祈ることに使われる言葉です。
「祈願」の例文
・『受験前に湯島天神まで参拝して合格祈願した』
「念願」とは?
「念願」は「ねんがん」と読みます。
意味は「常に心にかけて強く望むこと」で、あるものごとが実現して欲しいと常に心で思うことです。
「念」は「いちずに思いを込める」という意味、「念願」で「そうあって欲しいといちずに思いを込めて望むこと」になります。
「念願」の使い方
「念願」は名詞として「念願か叶う・叶った」「念願のタイトル」「念願のマイホーム」などと使われます。
基本的に、あるものごとが実現して欲しいと常に心で強く望むことに使われる言葉で、神仏に祈るという意味は含まれていません。
「念願」の例文
・『念願の優勝トロフィーを手に入れた』
「悲願」と「祈願」と「念願」の違い
「悲願」は「是非とも成し遂げたいと思う、心からの切実な望み」という意味です。
「祈願」は「自分の夢や希望を叶える為に、神仏に一生懸命祈ること」という意味です。
「念願」は「あるものごとが実現して欲しいと常に心で強く望むこと、神仏に祈るという意味は含まれない」おという意味です。
まとめ
今回は「悲願」と「祈願」と「念願」について紹介しました。
「悲願」は「是非叶えたい切実な望み」、「祈願」は「望みを叶えたいと神仏に祈ること」、「念願」は「心で強く望むこと」と覚えておきましょう。