この記事では、「不回避」と「不可避」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不回避」とは?
不回避は、ふかいひという読み方をされる言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば明らかな事ですが、~しないという否定の意味の不の文字に、物事を避ける事でぶつからない様にする事や不都合な事態にならない様にするといった意味がある回避の文字を加える事で、誕生した言葉となります。
以上の事から、避ける事が出来ない、という意味を表す際に見られる間違った言葉です。
「不回避」の言葉の使い方
不回避は、避けるという意味を表現する回避に否定の不を付ける事で、回避出来ない、という意味を表すつもりで使われたりします。
ですが辞書等で調べてみれば理解出来る様に、不回避という言葉は一般的には存在していません。
なので使用する事は誤りとなるため、注意が必要となるのです。
「不可避」とは?
不可避は、ふかひという読み方をすべき言葉となります。
漢字で書かれたこの言葉を見れば分かる事でしょうが、~でないや~がないといった否定の意味を持っている不の漢字に、かのうとか出来るという意味がある可とさけるという意味を有する避の漢字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ不可避は、避けようがない事を示します。
「不可避」の言葉の使い方
不可避は、避ける事が出来ない、という意味を表現する際に用いられる言葉です。
回避する事が出来ない、といった事態を示す言葉であり、どちらかと言うと文章や文字として見掛ける事が多い言葉となっています。
要するに避けるという意味を持つ回避を否定する言葉であり、日常的に目にする事もそれ程珍しくはないです。
具体的には、戦争は不可避やトラブルになるのは不可避、といった具合に比較的避けたい事柄を回避出来ない、という意味として用いられる事が少なくありません。
「不回避」と「不可避」の違い
不回避と不可避の文字表記を並べて見比べを行うと、直ぐに2文字目の漢字が回と可という違いがある事に気付く事が可能です。
所が逆に言えば、同じ漢字3文字で表現可能な上に、最初と最後の漢字が同一であるため混同し易い言葉の組み合わせという見方も出来ます。
とはいえ実の所、不回避は一般的に存在しない言葉であり、回避を否定するという言葉の構成からすると、不可避の間違った使い方であると考える事が可能です。
そして不可避の方は、避ける事が出来ない、といった意味を表す言葉となっています。
まとめ
2つの言葉は共に漢字3文字で表記可能な上に、最初と3文字目の漢字が同じであるため、混同してしまう恐れはあるのです。
ただし2文字目の漢字が違う事により、大きな相違点を見出す事が出来ます。
というのも不回避は、回避を否定するという意味合いから生まれたと考えられる誤った言葉であり、基本的には存在しておらず、不可避の誤用だと見なす事が可能です。
対する不可避ですがこちらは一般的に使用される言葉であり、回避出来ない、といった意味を示します。