この記事では、「鼻白む」と「しらける」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鼻白む」とは?
「鼻白む」には2つの意味があります。
ひとつは、相手の勢いやその場の雰囲気に押されてひるんだ表情をすることです。
相手の勢いが非常に強く、自分の方が力がないと感じたとき、一瞬ひるんだような表情をしてしまうことがあります。
そのときの表情を意味しています。
一瞬のことであり、また自分の顔は鏡を使わないと自分では見ることができないので、ひるんだときにどのような表情をしているのか、自分ではわかりにくいでしょう。
しかし、このような他人の表情は見たことがあるはずです。
もう一つの意味は、それまで続いていた楽しい気分が薄まることです。
飲食店のことで説明をします。
始めてきた飲食店でしたが、おいしい料理でした。
友達と一緒に食べており、会話も楽しかったです。
食事を終えたときの雰囲気はよいものでした。
そんなところに店員がやってきて、店内で焼いているケーキを必死に勧めてきました。
おいしいから食べて欲しいという気持ちで勧めるならまだしも、「私の成績に影響するので」といいます。
お客様のためにというよりも自分のためにという雰囲気が強く出ており、楽しい気分が少なくなってしまいました。
こういった状態を指す言葉です。
「鼻白む」の使い方
勢いなどに押されたときのひるんだ顔つきの意味よりも、興ざめするという意味で使用されることが多いです。
「しらける」とは?
「しらける」には4つの意味があります。
1つめは、白くなるです。
「しらける」は漢字で書くと「白ける」となります。
水色や緑色などの壁紙に直射日光が当たると、白っぽくなることがあります。
その状態を指します。
2つめは、楽しい気分が薄くなって気まずい雰囲気になるです。
楽しく会話をしているところにおやじギャクをいうと、この状態になることがあります。
3つめは、きまりが悪くなるです。
恥ずかしく感じたり、周囲に対する立場や体面などが立たなくなることをいいます。
4つめは明らかにするです。
隠すことなく話す、打ち明けるといった意味になります。
「しらける」の使い方
白っぽくなるという意味では「白ける」と漢字で表記することがあります。
ひらがなの場合は、楽しい気分が薄くなって気まずい雰囲気になるという意味で使われることが多いです。
公的な文章では使われません。
「鼻白む」と「しらける」の違い
興ざめという意味を持つ点が同じです。
後者の場合は、雰囲気が悪くなるという意味も含まれています。
「鼻白む」の例文
・『鼻白むことだろう』
・『一同が鼻白む』
・『わずかの間鼻白む』
・『鼻白む思い』
「しらける」の例文
・『一同しらける』
・『娘と息子がしらける』
・『しらけることを言う』
・『周囲がしらけるだけだ』
まとめ
楽しい気分が薄くなるという意味を持つ点は同じです。
一方には雰囲気が悪くなるという意味も含まれています。