「代案」と「対案」と「代替案」の違いとは?分かりやすく解釈

「代案」と「対案」と「代替案」の違い生活・教育

「代案」「対案」「代替案」は読み方や字面が似ている言葉ですが、詳細な意味合いが異なるため状況に応じて使い分ける必要があります。

この記事では、「代案」「対案」「代替案」の違いを分かりやすく説明していきます。

「代案」とは?

「代案」「だいあん」と読む言葉で、「特定の案の代わりとなる案」という意味を持っています。

「代案」「代」には「代用」「代わり」といった意味があり、ある特定の案にとって代わる案を表現する際に使用します。


「代案」の例文

「代案」「特定の案の代用になりうる案」を示し、「代案を出す」「代案を示す」「代案を用意する」などの使われ方をしています。

・『この企画書はよく練られているが、不測の事態に備えて代案を作成しておいた方が良い』
・『クライアントからの指摘に備えていくつかの代案を用意した』


「対案」とは?

「対案」「たいあん」と読む言葉で、「既存の案もしくは他人の案に対して提案する別の案」を意味します。

「対案」「対」には「対照となること」「対比すること」といった意味があり、既存の案や他人が作った案とは違う別個の案を示す際に用いられます。

「対案」の例文

「対案」「既存の案または他人の案とは異なる別個の案」を表し、「対案を出す」「対案を提案する」「対案を検討する」などの用法があります。

・『政策についての議論がなかなか進まなかったが、対案が出されたことでより広い視野で論じ合えるようになった』
・『対案を検討したうえで最終決定することとなった』

「代替案」とは

「代替案」「だいたいあん」と読む言葉で、「代替」「他のものの代用」を表すことから、「既に提出もしくは公にされている案の代わりとなる案」「ある特定の案に相当する案」という意味を持っています。

なお、「だいがえあん」と読む人もいますが、正式な読み方は「だいたいあん」とされています。

「代替案」の例文

「代替案」「既に提出されている案や公になっている案の代わりとする案」あるいは「ある案と同じ役割を担うことが可能な案」を表現する際に使用します。

「代替案を出す」「代替案として」「代替案を検討する」などの使われ方をしています。

・『天候が悪かった際の代替案として美術館見学を用意した』
・『新商品の企画書を比較した結果、原案よりも代替案の方が優れていると評価された』

「代案」と「対案」と「代替案」の違い

「代案」「対案」「代替案」は表記や読み方が似ていますが、それぞれが持つ細かな意味合いに違いがあります。

「代案」「ある特定の案の代わりとなる案」を指すのに対し、「対案」「既存案や他人が提案した案とは異なる発想やアプローチで作成された別個の案」を意味します。

「代替案」については、「既に提出または公になっている案の代用となる案」を指すことに加え、「代替案」に該当する案の内容が「もとの案に見合うもの」となる必要があります。

まとめ

「代案」「対案」「代替案」は似た意味を持つと思いがちですが、各々違う意味合いを持っていることが分かります。

三つの言葉の正しい意味や用法を学んで、的確に使い分けられるようになりましょう。

ぜひ日本語の豆知識として参考にしてください。