「開示」と「漏洩」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「開示」と「漏洩」の違い生活・教育

この記事では、「開示」「漏洩」の違いを分かりやすく説明していきます。

「開示」と「漏洩」の違い

「開示」「漏洩」の違いについて紹介します。


「開示」と「漏洩」の使い方の違い

「開示」「外部にはっきりとしめすこと」に使われます。

それまで隠されていたことを、表に出して分かる様にすることを言います。

「漏洩」「重要なものや大切なものが外部に知られてしまうこと」を言います。

隠そうとしているものがいつの間にか外部に漏れて知られてしまうことを言います。


「開示」と「漏洩」の英語表記の違い

「開示」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「open」で、「開く」「公開する」「開示する」という意味があり、「オープン」と日本語にもなっています。

“We requested the company to open information.”
(私たちは会社に情報を開示する様に要求した)
2つ目は「disclose」で、「明らかにする」「開示する」という意味があります。

“We cannot disclose personal information.”
(我々は個人情報を開示することはできない)
「漏洩」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「leak」で、「漏らす」「漏洩する」という意味があり、「リークする」と日本語にもなっています。

“This must be an information leak.”
(これは情報漏洩に違いない)
2つ目は「breach」で、「違反」「不履行」=「漏洩」というニュアンスです。

“The data breach was occurred by a hacker.”
(ハッカーにより情報漏洩が起きた)

「開示」の意味

「開示」「かいじ」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「はっきり示すこと」という意味で、それまで非公開だったものを、外部に対して表すことを言います。

2つ目は「解き明かしてさとすこと」という意味で、あるものごとをはっきりと示して教えることを言います。

上記に共通するのは「誰かに対してはっきりと閉めす」という点です。

「開」「ひらく」とも読み「閉じているものや、ふさがっているものを放つこと」という意味、「示」「しめす」とも読み、「はっきり教える」という意味、「開示」「それまで人に知られていないものをはっきり教えること」になります。

「開示」の使い方

「開示」「それまで知らせていなかったものをはっきりと示すこと」に使われます。

「開示する・した」と動詞を伴って使われたり、「開示して」と副詞として使われたりします。

形がある一つの物を見せるのではなく、情報やデータなど、複雑な内容のものに対して使われる言葉です。

チラリと人に見せるのではなく、公の場で大勢の人達に対して「こうである」とはっきりと示すことを表します。

「開示」を使った例文

・『今回の募集に関しては採用基準を開示するべきだと思う』
・『会社は情報をきちんと開示して、我々が納得できる様にするべきだ』
・『今回計画が打ち切られた理由を開示して欲しい』
・『どの様な取引が行われたのか、最後まで開示されなかった』
・『点数を付けるのならば評価基準を開示して欲しい』

「開示」の類語

「公開(こうかい)」
「特定の人だけではなく、広く一般の人々に入場や観覧・使用などを許可すること」という意味です。

「レオナルド・ダヴィンチの『モナ・リザ』を日本で公開して欲しい」などと使われます。

「明示(めいじ)」
「はっきり示すこと」という意味です。

「どこから引用した文章なのか、出典を明示して下さい」などと使われます。

「開示」の対義語

「隠蔽(いんぺい)」
「人の居場所やものごとの真相などを故意に隠すこと」という意味です。

「政府は汚職の疑惑を隠蔽する性質がある」などと使われます。

「漏洩」の意味

「漏洩」「ろうえい」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は元の意味で「水や光、ガスなどの物質が外に染み出ること」で、固体・気体・液体などの物質が外部にもれだすことを言います。

2つ目は上記から転じて「秘密などがもれだすこと」という意味で、隠しておいたものごとが外部に知れてしまうことを言います。

「漏」「もれる」という意味、「洩」「もれる」という意味で、同じ言葉を重ねて意味を強調しています。

「漏洩」「漏泄」とも表記され、本来は「ろうせつ」と読む言葉でした。

「ろうえい」は誤りだったのですが、次第に世間に浸透して読み方として認められる様になったのです。

「漏洩」の使い方

「漏洩」「物質が外にしみ出すこと」「隠しておいたことが外部に知れること」に使われます。

「漏洩する・した」と動詞を伴って使われたり、「漏洩して」と副詞として使われたりします。

一般的には個人や組織が持っている重要なデータや情報が、何らかのミスや故意により外にもれてしまう時に使われる言葉です。

「漏洩」を使った例文

・『パソコンの管理をしっかりしないと情報漏洩に繋がる恐れがある』
・『会社の人事部は個人情報が漏洩しない様に注意を払わなければならない』
・『ガスの漏洩に注意しないと、大爆発を起こす危険性がある』
・『ライバル会社にデータが漏洩した可能性がある』
・『今日の会議の内容は絶対に漏洩させてはならない』

「漏洩」の類語

「口外(こうがい)」
「外で口に出して言うこと」から転じて「秘密などを第三者に話すこと」という意味です。

「給与の金額については人に口外しない様にお願いします」などと使われます。

「流出(りゅうしゅつ)」
「液体や気体が流れて外へ出ること」から転じて「内部のものが、外部に出ていってしまうこと」という意味です。

「この地域は人口の流出が抑えられない」などと使われます。

「漏洩」の対義語

「保護(ほご)」
「外部から与えられる危険からかばい守ること」「身柄を預かる必要がある時に、組織や施設などに留め置くこと」という意味です。

「データを書き換えられない様に保護する」などと使われます。

まとめ

今回は「開示」「漏洩」について紹介しました。

「開示」「外部にはっきりとしめすこと」「漏洩」「外部に知られてしまうこと」と覚えておきましょう。