「身長」と「全長」と「体長」はどれも「長さ」を示す言葉ですが、それぞれが持つ意味が異なるため状況によって使い分ける必要があります。
この記事では、「身長」と「全長」と「体長」の違いを分かりやすく説明していきます。
「身長」とは?
「身長」は「人間が真っ直ぐ立った際の地面から頭頂部までの長さ」を意味し、「背丈」や「身の丈」、「上背」などとも呼ばれています。
「身長」を測る単位については、メートル法ではセンチメートルが用いられ、インペリアル法ではフィートやインチが用いられます。
「身長」の例文
「身長」は名詞となり、「身長が」や「身長は」など主語として使われるほか、「身長~cm」や「高身長」といった使われ方もしています。
・『子どもの身長がどれだけ伸びたか分かるように柱に目印をつけている』
・『彼女は身長160cm以上の背丈がある』
「全長」とは?
「全長」は「全体の長さ」を意味し、特に「物や生き物などの全体の長さ」を指します。
例として、生き物の場合は「頭頂部から尻尾の先端までの長さ」、車の場合は「車両全体の長さ」がそれぞれの「全長」とされています。
上記のほか、靴やネックレスなどの長さを示す際にも使用されています。
「全長」の例文
「全長」は名詞の役割があり、「全長は」や「全長が」のように主語として用いられる以外に「全長~m」といった用法もあります。
・『クジラの中で最大級の大きさを誇るシロナガスクジラの全長は25m前後である』
・『全長4. 7m、全幅1. 7m、全高2. 0m以下の車が普通乗用車です』
「体長」とは
「体長」は「生き物の体の長さ」を意味し、長さの範囲は生き物によって異なりますが、哺乳類の場合は「尻尾を除いた体の長さ」が「体長」となり、魚の場合は「頭頂部から尾ビレの付け根まで」が「体長」となります。
尻尾や尾ビレを含めない理由について、自然界では外敵からの攻撃や仲間との格闘などによって尻尾や尾ビレが欠損しやすいため、それらを除く長さの単位を用いるようになったとされています。
「体長」の例文
「体長」は名詞となり、「体長は」や「体長が」など主語として使用されるほか、「体長~m」という使われ方もしています。
・『ペット犬の体長を測るときは、胸からお尻までの長さを測ってください』
・『うちの金魚は体長だけで10cmまで大きくなった』
「身長」と「全長」と「体長」の違い
「身長」と「全長」と「体長」はどれも長さを表しますが、それぞれの持つ意味に違いがあります。
「身長」は基本的に「人間の背の高さ」を意味しますが、「全長」は「物や生き物の全体の長さ」を意味します。
また、「体長」は「生き物の体の長さ」を意味し、長さの範囲は生き物によって異なりますが哺乳類の場合は「尻尾を除いた体の長さ」を示します。
まとめ
「身長」と「全長」と「体長」は混同されがちな言葉ですが、「何の長さを指しているか」に大きな違いがあります。
三者の正しい意味を理解して、シチュエーションに応じて適切に使い分けましょう。
ぜひ言葉の豆知識として参考にしてください。