「良識」と「常識」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「良識」と「常識」の違い生活・教育

この記事では、「良識」「常識」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「良識」と「常識」の違い

「良識」「常識」は、似た意味を持つ言葉になります。

「良識」は、物事の健全な判断力や考え方という意味の言葉です。

「常識」人が共通に持つべきである知識や判断力という意味がある言葉です。

どちらも人が持っている判断力や考えの事を言いますが、2つの言葉の大きな違いは、「偏りがない健全な考え」かどうかというところにあります。

また、「良識」「常識」に加えてより高度な能力が加わっていることというように考えることもできます。


「良識」と「常識」の使い方の違い

多くの人が正しいと思っている考え方を表すときに「良識」という言葉を使い、国や組織、時代に関係なく通用する言葉です。

多くの人が共通して持っている感覚や認識のことを表すときに「常識」という言葉を使い、国や組織、時代などによって異なるものであり性質もそれぞれ違う場合があります。

「良識」は、国や組織、時代に関係なく使用することができる言葉ですが、それに対して「常識」は、国や組織、時代などによって異なるものなので、使うときには注意する必要があります。


「良識」と「常識」の英語表記の違い

「良識」「常識」は英語表記では大きな違いはないようです。

いずれも共通に持つべき判断力や感覚という意味のある“common sense”と表します。

日本語の「良識」の意味である偏りがなく健全な考えという英語表記はないので、いずれも同じく“common sense”と表すようです。

「良識」の意味

物事の健全な判断力や考え方という意味の言葉です。

物事の良いことと悪いことを偏りがなく、正しい判断ができる能力のことを言います。

健全であるのかどうか判断することを言うので、「良識」は誰もが持っているものというより、人の優れた能力のことになります。

「良識」は人間が持つものであるので、時代や国などに関係なく通用することです。

「良識」の使い方

多くの人が正しいと思っている考え方を表すときに「良識」という言葉を使います。

健全で偏りがない判断や考え方を持った人でないと使うことはできません。

「良識」は、人が持っている能力のことなので、国や組織、時代に関係なく幅広い範囲で通用し使うことができる言葉です。

「良識」を使った例文

・『彼は良識がある人なので、リーダーに向いていると思う。』

・『良識がある人と結婚したいと考えている。』

・『彼はとても良識のある人なので、尊敬している。』

・『良識を持って行動することを心掛けている。』

「良識」の類語

「良識」と同じく「識」の字が使われており、ある物事を知ることや認識という意味のある「知識」が類語として使われています。

幅広い知識があり、物事に対して理解力があるという意味の「教養」も類語として使うことが出来ます。

「良識」の対義語

「良識」の対義語として直接的に当てはまる言葉は存在しません。

「良識」の意味である偏りがなく健全な判断力や考え方を持っていないということになりますので、その場合には「良識がない」「良識に欠けている」のように「良識」を使って表現することが多いようです。

「常識」の意味

人が共通に持つべきである知識や判断力という意味がある言葉です。

当たり前であると思われている行動や物事のことを言うので、不足していると生活に支障が出てしまうことも多いのです。

「常識」は、最低限持っていなくてはいけない共通の感覚や認識になります。

「常識」は、国や組織、時代などによって異なるものであり、性質もそれぞれ違う場合があります。

「常識」の使い方

多くの人が共通して持っている感覚や認識のことを表すときに「常識」という言葉を使います。

多くの人が正しいものであるとして扱われているものであれば「常識」として見なすことができます。

また、「常識」は国や組織、時代によって変わるものも多いので使うときには注意が必要です。

わざわざ言うまでのことではなく当たり前で、知っていて当然のことを「一般常識」のように表すこともできます。

他にも「非常識」「常識外れ」のように、他の言葉と「常識」を組み合わせて使うことも多いようです。

「常識」を使った例文

・『赤信号で止まらないといけないのは常識である。』
・『その行動は常識に反することなので、見直して欲しい。』
・『我が子には、常識のある行動ができる人に育って欲しい。』
・『その発言は、非常識なのではないか。』

「常識」の類語

共通して持つべき決まり事という意味の「ルール」「法度」などが類語として使うことができます。

また、物事の良いことと悪いことを区別してわきまえるという意味の「分別」も類語として当てはまるようです。

「常識」の対義語

「常識」の対義語は、常識ではないということから「非常識」「常識外れ」のように「常識」とそうではないと否定する言葉を組合わせて表現することができます。

また、人が共通に持つべきである知識や判断力を持っているという「常識」に対して、自分の行動に責任を持たず迷惑をかけることという意味の「無神経」も対義語として当てはまります。

まとめ

「良識」「常識」は似ている意味をもつ言葉です。

同じ意味の言葉だと思っていたり、混同して使っている人も多いかもしれません。

「良識」は、偏りがなく健全な判断力や考え方という意味の言葉です。

「常識」人が共通に持つべきである知識や判断力という意味がある言葉です。

どちらも人が持っている判断力や考えの事を言いますが、2つの言葉の大きな違いは、「偏りがない健全な考え」かどうかというところにあります。

また、「良識」は国や組織、時代などによって変化することはありませんが、「常識」は国や組織、時代などによって異なるものになります。

その為、使用するときには注意する必要があります。

意味や使い方の違いをしっかりと理解し、それぞれに合った場面で使い分けるようにしましょう。