この記事では、その国の範囲を示す「領土」と「領海」と「領空」の違いを分かりやすく説明していきます。
「領土」とは?
国を構成するための要素で、国境に囲まれた土地を指し、国のあらゆる意味での支配下にある土地のため、他国の人間が許可なく滞在できない地域となります。
日本では海が国境にあたり北海道から本州、四国、九州、沖縄、様々な離島が日本の領土となっています。
領土は国の法律が適用される土地でもあります。
領土は絶えず争いが起きるものでもあり、国の面積が広がり、さらに相手国の面積が小さくなり、島など海に面していれば漁業権も広がる場合もあるなど、領土である歴史を無視して強行的に他国が領土を主張させるだけの力があるとも言えます。
基本的は領土は変化しませんが、火山などによって広がるというケースがあります。
ただし、日本においては北方領土の返還問題が政治的に大きなテーマとなっています。
「領海」とは?
国の領土から12海里(1海里は1852m)までの距離を指し、領海はその国の海となっています。
そのため、油田や海底資源が領海内にあればその国がその権利を得ることが出来ます。
海底油田の発見により、1945年アメリカが領海を12海里に定めたという経緯があります。
排他的経済水域は陸地から200海里まで海でこの海域は自由に船が行き来することが出来ますが、扱いは領海に近く魚や海底資源をとるにはその国に許可を得ることが必要です。
ただし、この上を航空機が飛ぶことや海底にパイプラインを建設することを禁止することまでは出来ません。
公海はどこの国にも所属しない海となります。
領海に関しては海上自衛隊がメインで巡回しています。
「領空」とは
領土及び領海の上空を指しており、領空を他国の飛行機が許可なく飛ぶことは領空侵犯になります。
宇宙空間までは領空に含まれません。
領空には資源がなく建設なども出来ない場所であり、領海と領土の上空という概念から、領空侵犯という事例以外では新聞などではあまり見られない言葉と言えます。
領空を守るのは基本的に航空自衛隊の仕事となっています。
「領土」と「領海」と「領空」の違い
日本を例に上げると「領土」は日本の土地、「領海」日本の土地すべてから12海里離れた地点までの海、「領空」は日本の領土と領海の上空となります。
日本は他の国に当てはめることが可能です。
飛行機による領空の侵犯は領空侵犯、船による侵犯は領海侵犯と区分され、性質的に領海侵犯は漁船によるものも多いため件数自体が多くなっています。
日本において領土侵犯はまずありえません。
また、島国であるため領海と領海の侵犯をせずに領土と侵犯をすることは出来ないという側面もあります。
まとめ
「領土」と「領海」と「領空」を面積的に考えると最も広いのが領空、領空から領土の面積を引いたものが領海、最も狭いのが領土となりますが、ひとつの領土でも様々な資源や人々の生活があるため、領土問題がなかなか終結しないとも言えます。