重い犯罪を犯した場合、それに相当するだけの思い罰が与えられます。
その中でも現行重いといわれる代表的な3つについてご紹介致します。
この記事では「死刑」と「無期懲役」と「終身刑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「死刑」とは
言葉が示す通り『罪を犯した者の生命を奪う径であり、現行刑法の規定している主刑の一つ』を表しています。
死刑執行には法務大臣の命令がなければ執行することはできません。
様々な点が他の刑と違いますが、『死刑』の一番の特徴は刑務作業の義務が存在しないという部分にあります。
刑務作業は懲役刑を受けている囚人にのみ義務があり、死刑囚はこのカテゴリーから外れます。
しかし実際は恐怖を紛らわせる為や残りの時間を見つめなおす為に刑務作業を希望する囚人が多いというのも日本の『死刑』を取り巻く実態の特徴でもあります。
世界には様々な死刑の方法がありますが、日本は絞首刑で『死刑』が執行されます。
『死刑』確定の基準は永山基準というものが判断基準として有名です。
これは過去拳銃で4人を連続殺害した元死刑囚に対する最高裁が下した判決です。
「無期懲役」とは
この単語は『無期刑の一種であり、期間を定めない懲役刑』を指す言葉です。
ポイントは『期間を定めない』という部分にあり、よく言われれている『一生懲役に服さなければならない』という内容は大きく違います。
無期刑とは拘禁を内容とする自由刑のことであり、『無期懲役』と『無期禁固』の2つが存在しています。
『無期懲役』ではあくまでも期間が定まっていないだけであり、実際は服役中の態度などにより仮釈放をされることもあります。
しかしながらこれは完全な自由ではなく、行動に一定の制限を設けた上で、保護観察下に置かれるという状態になります。
仮釈放を受けても継続的に法務大臣から委託された保護司と呼ばれる社会的信望を有する民間人のチェックを受けなければなりません。
もしもこの仮釈放中に何らかの違反や犯罪を犯した場合は刑務所に即収監されることになります。
『無期懲役』になってしまう基準は大きく3つ存在しており、犯罪を犯した者の背景や状況、殺害した人数、社会復帰をする可能性の可否というものですが、明確な基準が存在するわけではない為、過去の判例や司法判断が非常に重要になっています。
「終身刑」とは
これは『生涯にわたり自由をはく奪された上で刑事施設に収監される懲役刑』という意味を持つ言葉です。
この単語のポイントとしては『生涯にわたり』という部分です。
しかし日本には『終身刑』は存在せず、近いものとしては『無期刑』で先ほど挙げた『無期懲役』『無期禁錮』の2つが存在しています。
この言葉もよく勘違いされますが、決して仮釈放がないわけではないという点には十分注意をしたいところです。
つまり日本においては『終身刑』とは『無期刑』であるという理解をして頂ければ間違いはありません。
「死刑」と「無期懲役」と「終身刑」の違い
それぞれ罪を犯した者の『命を奪う刑』、『無期刑の一つで期間を定めない懲役刑』、『日本では無期刑と同義で、無期懲役と無期禁錮の2つがある』という違いをつけることができます。
単純な分け方としては『死刑』は人の生涯を強制的に終わらすのに対して、『無期懲役』と『終身刑』は命をはく奪しないことが挙げられます。
また、刑務作業の義務があるかないかという点も刑の内容に関して違いを沸けるポイントとして挙げられるのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
どの刑も現行の日本では最も重いとされる罰です。
しかしながらその内容に関しては誤解や認識間違いが多く存在していますので、違いを付けられるようにしてみるとニュースの理解度が深まります。