文法的な用語で動作の主体を表す言葉があります。
『人称』といいますが、これには種類があり言語を学ぶ上で重要です。
この記事では「一人称」と「二人称」と「三人称」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一人称」とは
これは『話し手や書き手が自分そのものや自分自身を含んでいるグループを表す人称』を表しています。
『自称』と呼ぶこともできるものです。
具体的には『わたし』や『僕』など自分を呼ぶ時の言葉や『我々』や『私たち』など自分も含んだ仲間を指すときにも使えます。
英語では『I』(私)や『We』(私たち)がこの一人称にあたるものです。
あまり日常生活で一人称という言葉は使いませんが、ゲームの種類として『ファーストパーソンシューティング』という通称『FSP』というものがあります。
これはゲームの内部で主人公から見た視点で視界が展開されており、その視点から目標や標的を攻撃するというものがあります。
「二人称」とは
これは『話し手や書き手から見た、聞き手や読み手を示す人称』を指す言葉です。
『対称』と呼ぶこともでき、具体的には『あなた』や『君』、『あなたたち』や『君たち』などを表します。
英語では『You』(あなた、あなたたち)や『They』(彼ら彼女ら)というものが二人省と呼ばれるものです。
「三人称」とは
これは『話し手や書き手、聞き手や読み手以外の人や事柄』を指す言葉です。
ポイントは『一人称や二人称以外の人や事柄』という部分になります。
特に『事柄』というのが注目したい部分です。
具体的には『彼』や『彼女』、『これ』、『それ』、『あれ』、『どれ』などです。
英語などの言葉では特に注意をする必要がある部分で、動詞の表現が変化することもあります。
英語で『三単現のS』という三人称、単数、現在の場合は動詞に『S』が付くという言葉を習ったことがあるので覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
「一人称」と「二人称」と「三人称」の違い
それぞれ『話し手、書き手』、『話し手や書き手から見た聞き手、読み手』、『それ以外の人物や事柄』という違いをつけることができます。
『一人称』と『二人称』は人間を指しますが、『三人称』はそれ以外の動物や生物以外の物にも適応されるというのも大きな違いです。
日本語は性質上主語を省略することが多いため、『人称』に対して意識をすることが少ないのですが、英語を含めた欧米の言語はとても『人称』を気にする言葉です。
例えばスペイン語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、ロシア語は人称だけでなく言葉に男女、(ロシア語は中性もあり)の概念を持つという日本語からするととても特殊なルールがあります。
語学勉強をする上ではこの人称の概念は避けては通ることができないので意識をしてみましょう。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回は『人称』の3つの違いを見ていきました。
なかなか意識しづらく、英語などの語学勉強以外には関係なさそうに見えますが、丁寧な文章を書く場合や表現に一貫性を持たせるためにはこの『人称』の概念は重要になってきますので意識をしてみてください。