何かを発する、言う、といった意味では同じ「意見」と「文句」と「発言」。
この記事では、「意見」と「文句」と「発言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「意見」とは?
「意見」には、主張や考え、心に思うこと、といった意味があります。
何かの問題に対し、思うこと、考えることが「意見」です。
私はこのように思うといった持論が「意見」であり、必ずしもそれが正しいとは限りません。
「意見」の例文
・『クラスで修学旅行の班割りに対する意見が分かれ困っています』
・『今回、多くの方々から様々なご意見を頂き感謝しております』
「文句」とは?
「文句」には、相手に対する苦情や不服、言い分、クレームといった意味があります。
何かに対し自分が不服に思うこと、気に入らないことがあり、それに対し言いがかりをつけることが「文句」です。
そのため、「文句」は正論ではなく、めちゃくちゃだと思われるような言いがかりとなります。
「文句」の例文
・『何かにつけて文句ばかり言ってくる妻ととうとう大喧嘩になってしまいました』
・『ケガまでさせられたのだから、相手に文句のひとつでも言わないと気が済まない』
「発言」とは?
「発言」は、言葉に出してこそ、「発言」と言えます。
「発言」というものは、口に出してこそ、初めて成立するものです。
そのため、心の中や頭の中だけで考えていても思っていても、それは、「発言」ではありません。
自分の口から言葉にして初めて「発言」ということができます。
「発言」の例文
・『大勢の人が集まる会議で自分の意見を述べることは、とても緊張しましたが思い切って発言して良かったです』
・『私は、発言力のある人に影響されやすい性格です』
「意見」と「文句」と「発言」の違い
考えや思っていることを相手に伝えるといった意味を持つ「意見」と「発言」。
この2つの言葉の違いは、伝え方の手段の違いにあります。
「意見」は、手紙など文字にして相手に伝えても大丈夫です。
そのため、「意見箱」といったものが公共施設などに設置されている場合もあります。
それに対し、「発言」は、口に出して伝えるものとなります。
そして、この「意見」と「発言」の内容においては、必ずしも正しい、間違っているとは言い切れない内容となります。
この2つの言葉に対し、「文句」の内容は少し異なります。
「文句」は、苦情や不服を相手に伝える行為を意味し、相手に対し言いがかりをつける行為となります。
そのため、決して誉められたものではありません。
この3つの言葉には、このような違いがあります。
まとめ
このように、それぞれ異なった意味を持つ3つの言葉。
「意見」と「発言」は、その内容は同じものとなり、伝え方に違いがあるものとなります。
「文句」に対しては、あまり褒められた行為ではなく、自分のことだけを考え言いがかりをつけるような行為を意味するものとなり、少し2つの言葉とは別の意味を持ちます。