はやさを意味する「早期」と「早急」と「迅速」には、微妙な意味の違いがあります。
この記事では、「早期」と「早急」と「迅速」の違いを分かりやすく説明していきます。
「早期」とは?
「早期」は、早い時期を意味する言葉です。
そのほか、まだ物事が十分に進行していない時期も意味しています。
早い時期を意味する使い方には、「早期予約」や「早期退職」、「早期退院」など、早い時期に何をするかといったものとなります。
また、物事が十分に進行していない時期を意味する場合、「早期発見」といった言葉があります。
類語は、「初期」や「序盤」、「早々」です。
「早期」の例文
・『早期割引を利用し、クリスマスケーキをお得に購入しました』
・『父のガンは、早期発見のお陰で完治することができそうです』
「早急」とは?
「早急」には、早いと急ぐといった漢字が用いられ、そこからもどれだけ急いでいる状況かということがわかってきます。
非常に急ぐことを意味する言葉で、物事を非常に急ぐ際に用いられる言葉です。
「早急な対策」や「早急な処置」といった形で用います。
類語は、「大急ぎ」や「大至急」、「慌ただしい」です。
「早急」の例文
・『今回のトラブルにおいて、早急な対応が望まれています』
・『お問い合わせいただいた件においては、早急に対応させていただきます』
「迅速」とは
「迅速」は、物事の進み具合や行動などが非常に速いことを意味する言葉です。
「迅速」が表すことは、行動や動作の速さです。
何かを行う際の行動のスピードが速いことを「迅速」と言います。
このように、行動や動作を表す言葉となるため、「迅速な対応」や「迅速な報道」、「迅速な処理」などといった形で用います。
類語は、「速やか」や「スピーディー」、「とっとと」です。
「迅速」の例文
・『迅速な対応のお陰で、被害が広がることはありませんでした』
・『当社では、個別の注文から大量注文まで迅速にお応えさせて頂いております』
「早期」と「早急」と「迅速」の違い
「早期」は早い時期。
「早急」は非常に急ぐこと。
「迅速」は物事の進み具合や行動などが非常に速いこと。
この3つの違いがある「早期」と「早急」と「迅速」。
同じはやさを意味する言葉でも、それぞれが持つはやさの意味は異なります。
最も異なる意味を持つのは「早期」で、「早期」の場合、スピードを求められるといったことは少なくなります。
それに対し、「早急」と「迅速」は、スピード感が非常に重要なはやさを意味するものとなります。
そのうえで、「早急」は、非常に急ぐ必要があることを表し、「迅速」が意味する速さは進み具合となります。
まとめ
同じ、はやさを意味する言葉でも、これら3つの言葉には、それぞれ異なった意味を持ちます。
その意味を踏まえ、適切に「早期」と「早急」と「迅速」を使い分ける必要があり、その中でも特に微妙なニュアンスのことなりとなる「早急」と「迅速」は注意する必要があります。