「措置」と「対策」と「処置」の違いを知らなければ、的確に対応することはできません。
この記事では、「措置」と「対策」と「処置」の違いを分かりやすく説明していきます。
「措置」とは?
事態に応じ必要な手続きを行うことを「措置」と言います。
また、取り計らって始末をつけることといった意味もあります。
やりっぱなし、途中で投げ出す、といったことはなく、最後まで行い始末をつけることが基本となります。
そのため、必ず何らかの始末がつくように取り計らう行為が「措置」となります。
「措置」は、「方策」や「打つ手」、「対処法」などと同じ意味を持つ言葉となります。
また、「緊急措置」や「措置命令」、「万全の措置」などといった形で用います。
「措置」の例文
・『こちらでの措置を検討したのち、ご連絡させていただきます』
・『今回の決定事項は、異例の措置だと言えるものです』
「対策」とは?
何らかの事件や相手の態度の状況に対応するための方法を「対策」と言います。
そして、この「対策」は、物事が発生するために講じる策で、事前に計画し、行うものとなります。
そのため、「対策」は、「打つ手」や「対応法」、「具体策」などと同じ意味を持つ言葉となります。
また、「事故防止対策」や「寒さ対策」、「税金対策」などといった形で用います。
「対策」の例文
・『考えられるトラブルにおいて、早急に対策を練る必要があります』
・『寒さ対策として、今朝は手袋とマフラーを使用することにしました』
「処置」とは?
その場の状況に応じた判断を行い、手出しを行ったうえで物事の始末をつけることを「処置」と言います。
「処置」の場合、その場の状況に応じて、様々な判断が下されることとなります。
これらの判断のもと、行う行為が「処置」となり、必ずしも最後まで行う必要はありません。
そのため、「処置」は、「手当て」や「取り回し」などと同じ意味を持つ言葉となります。
また、「応急処置」や「入院措置」などといった形で用います。
「処置」の例文
・『駆け付けた人の応急処置のお陰で一命をとどめることができました』
・『この件については、適切に処置してください』
「措置」と「対策」と「処置」の違い
「措置」は事態に応じ必要な手続きを行うこと。
「対応」は何らかの事件や相手の態度の状況に対応するための方法。
「処置」はその場の状況に応じた判断を行い、手出しを行ったうえで物事の始末をつけること。
このような意味の違いがあります。
「対応」は、何かが起こる前に事前に行うことで、「措置」は、最初から最後まで行うことを意味し、「処置」は、その場の状況に応じて判断するものとなります。
まとめ
以上のように、それぞれの言葉には、いつ決めるのか、いつ行動するのか、いつまで行うのか、といったような違いがあります。
事前に行う場合は「対策」となり、その場で行う場合は、「措置」と「処置」を使い分けることとなります。