この記事では、「散る」と「散らす」と「散らかる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「散る」とは?
「散る」は「ちる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「花や葉っぱが、枝から離れて落ちる」という意味で、複数の花や葉が地面に落ちることです。
2つ目は「まとまっていたのばバラバラになって飛び広がる」という意味で、一つになっていたものが断片となって広がることです。
3つ目は「集まっていた人や動物が個体になって遠ざかる」という意味で、集団を形成していた人や動物が別れ別れになって広がることです。
4つ目は「広がった末に消えてなくなる」という意味で、雲や霧などが広がり、薄い状態から完全に消えることです。
5つ目は「気持ちが集中できなくなる」という意味で、「気が散る」として使われます。
上記に共通するのは「飛び広がる」という意味です。
「散る」の使い方
「散る」は動詞として「散る・散った」と使われたり、副詞として「散って消える」などと使われたりします。
基本的に、それまでまとまっていたものが、細かく分かれて飛び広がる様子に使われる言葉です。
「散る」の例文
・『公園に桜の花びらが舞い散る』
「散らす」とは?
「散らす」は「ちらす」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「くっついているものを離して落とす」という意味で、空中に広がる様に分けて落とすことです。
2つ目は「広い範囲に配る」という意味で、複数あるものを分けて配ることです。
3つ目は「広げて汚す」という意味で、ごみなどをばらまくことです。
4つ目は「痛みや腫瘍などを切開せずに治療で消す」という意味で、レーザーや投薬などで痛みの元を押さえることです。
5つ目は「動詞の連用形に付き、むやみに~すること」という意味で、「わめき散らす」「まき散らす」などに使われます。
上記に共通するのは「故意に広げる」という意味です。
「散らす」の使い方
「散らす」は動詞として「散らす・散らした」と使われたり、「散らして均一にする」などと使われます。
基本的に、誰かが故意にものをバラバラにして広めることに使われる言葉です。
「散らす」の例文
・『子供が蜘蛛の子を散らす様に逃げた』
「散らかる」とは?
「散らかる」は「ちらかる」と読みます。
意味は「物が乱雑に広がる様子」で、複数のものがバラバラに広がっている様子のことです。
「散らかる」の使い方
「散らかる」は動詞として「散らかる・散らかった」と使われたり、副詞として「散らかって困る」と使われたりします。
基本的に、複数のものが乱雑に広がって置かれている状態に使われる言葉です。
「散らかる」の例文
・『小さな子供がいるとどうしても部屋が散らかる』
「散る」と「散らす」と「散らかる」の違い
「散る」は「それまでまとまっていたものが、細かく分かれて飛び広がる様子」という意味です。
「散らす」は「誰かが故意にものをバラバラにして広めること」という意味です。
「散らかる」は「複数のものが乱雑に広がって置かれている状態」という意味です。
まとめ
今回は「散る」と「散らす」と「散らかる」について紹介しました。
「散る」は「バラバラになる」、「散らす」は「バラバラにする」、「散らかる」は「バラバラな状態になる」と覚えておきましょう。