言葉の中に同じ文字が入った言葉、しかも読み方も同じもので「公言」と「広言」と「巧言」という言葉があります。
ただ耳にしただけでは違いが分かりません。
この記事では、「公言」と「広言」と「巧言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公言」【こうげん】とは?
「公言」とは、人前で公に隠し事をせずに言うことを指します。
言葉の作りからの意味は「公に言う」ということだけです。
しかし、人前でしかも公に言うということである程度広く知られるような場で言うことを指す言葉なので、もし言った内容の中に隠し事があると分かった時は問題になることは明らかです。
ですから、必然的に「隠し事をせずに言う」という意味合いが含まれてくるわけです。
「公言」の例文
・『国会議員がアイドルのファンであることを公言している』
・『彼は人生で?をついたことがないと公言しているが、そのこと自体が嘘だと誰もが思っている』
「広言」【こうげん】とは?
「広言」とは、無責任に大きなことを言うことを指しています。
言ったことを実行できるかできないかは抜きにして、大それたことを言うことを意味しています。
実行できるかというよりは、とても実行できそうにない大きなことを言うことに対して用いられる言葉なので、悪い意味合いとして捉えられる言葉になります。
「広言」の例文
・『あの人はいつも偉そうなことばかり言っているがそれが実行されたためしがない、彼の言っていることは全て広言と言える』
・『広言ばかり言っていると、誰からも相手にされなくなるだろう』
「巧言」【こうげん】とは?
「巧言」とは、言葉巧みに言うこと、またはその言葉のことを指しています。
口が上手いなどという言葉もありますが、同じような意味になります。
「巧言」を言った人はその内容のことはあまり真剣に考えておらず、ただ相手を利用する為、自分が有利な立場になるようにする為に、口先だけの着飾った言葉を使います。
このことからもわかるように、悪い意味合いで使われることが多い言葉になります。
「巧言」の例文
・『巧言に騙されて詐欺に引っかかる人が後を絶たない』
・『会社で生き残る為には、少しの巧言も必要なのだろうか』
「公言」と「広言」と「巧言」の違い
「公言」とは、「隠し事をせずに公に言うこと」を指している言葉です。
良い意味でも悪い意味でも使われる言葉です。
「広言」とは、「無責任に大きなことを言うこと」を指している言葉です。
「巧言」とは、「口先だけで巧みなことを言うこと」を指している言葉です。
「広言」「巧言」は、悪い意味として使われることが多い言葉です。
まとめ
「公言」と「広言」と「巧言」について例文をまじえて紹介してきましたが、違いがわかりましたでしょうか。
読みが同じで意味が似通った所もあり使い分けが難しい言葉ですが、中には悪い意味合いで使われるものもあります。
もし使う場合には注意して使うようにした方がよさそうです。