この記事では、「若干」と「多少」と「弱冠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「若干」とは?
「若干」は「じゃっかん」と読みます。
意味は「はっきりしないが、それほど多くない数量のこと」です。
明確な数は分からないけれども、多くないことは確かであることです。
「若干」の語源は、「干す」を「一」と「十」の部分に分けて、「一の若く十の若し(いちのごとくじゅうのごとし)」、つまり「1個の様でもあれば、10個の様でもある様子」という言葉から来ています。
「若干」の使い方
「若干」は名詞として「若干の量」「若干のお金」「若干問題がある」などと使われます。
基本的に、はっきりと分からないけれども、多くないことは確かな数量に使われる言葉です。
「若干」の例文
・『マスクはまだ買わなくても家に若干残っている』
「多少」とは?
「多少」は「たしょう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「数量が多いこと、少ないこと」という意味で、数量が多いか少ないかの程度のとです。
2つ目は「程度や数量があまり大きくないと思われる様子」という意味で、どの程度少ないのか分からないけれども、大きくはないと考えられることです。
上記に共通するのは「数量が多いか少ないか」という意味です。
「多少」の使い方
「多少」は名詞として「多少ある・ない」「多少にかかわらず」「多少なりとも」などと使われます。
基本的に、程度や数量がどれくらい少ないのか分からないけれども、多くないと思われる様子に使われる言葉です。
「多少」の例文
・『今駅に着いたところなので、開始時間に若干遅れるかも知れない』
「弱冠」とは?
「弱冠」は「じゃっかん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「20歳の男性のこと」という意味で、「礼記」に「二十を弱と曰ひて冠す(20歳のことを『弱』と呼び、冠を付ける年齢)」とあることから来ています。
2つ目は「年齢が若いこと」という意味で、世間一般的な適齢期と比較して年齢が若いことです。
上記に共通するのは「年齢が若い」という意味です。
「弱冠」の使い方
「弱冠」は名詞として「弱冠20歳の若造」の様に、「弱冠〇〇才」と年齢を続けて使われることが多くなります。
基本的に、日常で使う場合、人がその状態であることに対して、年齢が若いことを強調する言葉です。
「弱冠」の例文
・『弱冠30歳で政治家にデビューする』
「若干」と「多少」と「弱冠」の違い
「若干」は「はっきりと分からないけれども、多くないことは確かな数量」という意味です。
「多少」は「程度や数量がどれくらい少ないのか分からないけれども、多くないと思われる様子」という意味です。
「弱冠」は「人がその状態であることに対して、年齢が若いことを強調する言葉」という意味です。
まとめ
今回は「若干」と「多少」と「弱冠」について紹介しました。
「若干」は「少ないに近い多くないこと」、「多少」は「多くないと思われること」、「弱冠」は「年齢が若いこと」と覚えておきましょう。