中学生の理科では「堆積岩」と「火成岩」の2つが教科書に出てきます。
「堆積岩」は「礫岩」「砂岩」「泥岩」の3種類から成り、湖の底に土砂や生き物の死骸等が長い年月で溜まり、固まった石のことです。
この記事では、「礫岩」と「砂岩」と「泥岩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「礫岩」とは?
「礫岩」(れきがん)は、長い間に土砂が積もりってできた堆積岩で、岩を構成する砂の粒が大きいものです。
「礫」(れき)とは、2mm以上の小石の粒のことで、「つぶて」とも読みます。
「礫岩」は「礫」が集まり固まり、岩の形になったものです。
川で流され丸くなったり、火山噴出物でできたものもあります。
川の上流から河口へ礫は流れていき、粒が大きい「礫岩」は海から遠い場所に溜まります。
「礫岩」の例文
・『礫岩の中に含まれる粒を調べ、地層の場所が特定できる』
「礫岩」の中には、数種類の岩石が含まれていて、その成分を調査して「礫岩」が元あった地質を推定できます。
・『礫岩は、ボコボコした表面で、一つ一つの粒が目に見える』
粒が大きいのが特徴の「礫岩」です。
「砂岩」とは?
「砂岩」は、堆積岩の中の一つで「礫岩」より粒が小さく、2mm以下のものを言います。
これが16分の1mmより小さくなると「泥岩」となります。
「砂岩」は、砂が固まってできた岩です。
「泥岩」の粒は目に見えない小ささですが、「砂岩」の粒は目に見える大きさになっていて、粒の大きさの違いで見分けられます。
石英という透明の鉱物が入った「砂岩」は白っぽく、火山岩が入ると黒みがかった色になります。
「砂岩」の例文
・『石灯籠の主な材料は砂岩だ』
古くから、造園や建築物に「砂岩」が使われていて、出雲産が有名です。
・『顕微鏡で砂岩を見ると、石英の粒が見える』
「砂岩」を作る物質のひとつ、石英という鉱物は、光の反射で黄色っぽく見えることがあります。
肉眼で見るとキラキラしています。
「泥岩」とは?
「泥岩」は、「礫岩」「砂岩」よりも海岸から一番遠くに堆積する堆積岩です。
16分の1mm以下の大きさで、上に挙げた2つより粒が小さく柔らかい手触りで、粒が肉眼で見えません。
沼や海底にあった粘土の細かい粒が、脱水して固まったものが「泥岩」です。
「泥岩」の例文
・『滑らかな手触りの、きめ細やかな泥岩』
泥岩は、粒が小さい為、色が均一に見えます。
・『泥岩が自然の力で圧を受け、変形し粘板岩に変化する』
「スレート」とも呼ばれる「粘板岩」は、「泥岩」が長い月日で水分が放出され、硬くなった建築用石材です。
「礫岩」と「砂岩」と「泥岩」の違い
この3つはそれぞれ、長い月日により海の付近に溜まった堆積岩ですが、「礫岩」は粒が2mm以上、「砂岩」は2mm未満で16分の1mm以上、「泥岩」はそれ以下と、粒の大きさに決まりがあります。
また、「砂岩」は主に建築用に使われますが、「礫岩」や「泥岩」は脆さの為不適用とされます。
まとめ
上の3つの堆積岩は、主に構成する粒の大きさで分けられています。
中学生で習ったことを思い出した方もいるでしょう。
日常ではあまり使わないかもしれませんが、知っておくと何らかの知識になるのではないでしょうか。