学校の授業で、また社会人として生活していく中で人はたくさんのことを学びそれを自分の人生に生かしていきます。
「智慧」「知恵」「知識」という似た印象を持つ言葉がありますが、違いをご存知でしょうか。
この記事では、「智慧」と「知恵」と「知識」の違いを分かりやすく説明していきます。
「智慧」【ちえ】とは?
「智慧」とは、主に仏教用語として使われており、世のあらゆる現象や物事の核心に在るものを悟り、正しい判断をしていく能力を意味する言葉です。
たとえば、ある人が長年かけて念願だった役職についたとします。
ですがその役職に就く過程において、その役職に就くために他者を騙したりいじめたりするようなことがあったなら、その人に「智慧」が備わっているとは言い難いということです。
「智慧」は精神的なものであり、一般的に「頭が良い」とされているようなことと「智慧」は全く別物なのです。
「智慧」の例文
・『頭が良くて勉強が出来ても、智慧がある人とは限らない』
・『智慧とは仏様から授けられるものです』
「知恵」【ちえ】とは?
「知恵」とは、今まで覚えてきた事柄を生かして正しい判断をしていく能力を意味する言葉です。
学校では数学の公式を学んだり漢字を学んだりして、社会人となってからは経験から多くのことを学びます。
その学んだことを知っているだけでは「知恵」とは呼べず、学んだことを実生活実社会において活用していける能力が「知恵」です。
「知恵」の例文
・『あの人は勉強ができるかもしれないが、知恵がある人かどうかはまだわからない』
・『悪知恵ばかり働く奴は、どこの世界にもいるものだ』
・『おばあちゃんの知恵は役に立つことばかりだ』
「知識」【ちしき】とは?
「知識」とは、今まで覚えてきた事柄のことを意味した言葉です。
学校で教わる公式や漢字、また社会人での経験から学んだこと、今まで覚えてきた全ての事柄が「知識」です。
「知識」を自分の中に蓄えて、そこに自分なりのアイデアを加えて実際に活用することが、先述の「知恵」となります。
「知識は基礎」で「知恵は応用」といったイメージです。
「知識」の例文
・『知識を蓄えているだけでは勿体ない』
・『豊富な知識と経験をもとに、実業家として成功した』
「智慧」と「知恵」と「知識」の違い
「智慧」とは、「仏教用語であり、物事の核心を悟り正しい判断をする能力」を意味した言葉です。
「知恵」や「知識」のように頭で考えることではなく、真実を心で感じることで自然に正しい判断ができる能力が「智慧」です。
「知恵」とは、「今まで得てきた知識を実際に活用できる能力」を意味した言葉です。
「知識」とは、「今まで覚えてきた全てのこと」を意味した言葉です。
数式のように表現すると「知識+自分のアイデア=知恵」といったイメージです。
まとめ
「智慧」と「知恵」と「知識」について述べてきましたがご理解いただけましたでしょうか。
この記事が皆さんのお役に立てるなら幸いです。