この記事では、「優良」と「優秀」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「優良」と「優秀」の違い
「優良」とは、他のものよりもすぐれていてよいこと、またそのさまです。
「優秀」とは、非常にすぐれていること、またそのさまです。
どちらの言葉にも、優れているという意味が含まれていますが、まったく同じ意味の言葉なのではありません。
「優良」の場合は、優れているだけでなく、よいという意味も含まれています。
また、他に比べるものがあります。
一方、「優秀」の場合は、非常にという意味が含まれています。
「非常」とは、並の程度ではないさまのことです。
「優良」は、並みのものよりも優れているという意味になります。
しかし、他と比べてという意味は含まれていません。
「優良」と「優秀」の使い方の違い
他に比べるものがあり、それらと比べて優れていてよいことに「優良」を使用します。
性質、品質、成績などについていいます。
非常に優れていることには、「優秀」を使用します。
知力や能力について使われることが多いです。
「優良」と「優秀」の英語表記の違い
「優良」は英語で“excellent”や“superior”と表現をします。
「優秀」は英語で“excellence”と表現をします。
「優良」の意味
「優良」には、すぐれていてよいこと、またそのさまという意味があります。
「優れる」には、他より抜きんでている、よい状態であるという意味があります。
「優良」は、他に比べるものがあり、それらに比べて品質、性能、成績などがよいことをいいます。
作物には、優良品種というものがあります。
優良品種は他の品種に比べて収量が多い、耐病性や耐倒伏性が高いなどの特徴があります。
農家にとっては収量が多いことや、病気などへの耐性が高いことはよいことです。
他と比べて優れていてよいことなので、「優良」といわれています。
綿素材は綿花から採取される繊維から作られます。
綿花にもさまざまな種類があり、繊維の長さが品種によって異なります。
スーピマコットン、ギザ45などは、「優良」といわれる綿素材です。
一般的な綿繊維は長さが3ミリほどですが、スーピマコットンなど綿繊維の長さが平均35ミリ以上あります。
繊維が長いので撚ったときのつなぎ目が少なく、滑らかな肌触りが特徴です。
他とくれべて品質がよいので、「優良」といわれています。
「優良」の使い方
他と比べて、品質、性能、成績などが優れていてよいことに使用をします。
経過や結果などについては使用しません。
たとえば、手術後の状態がよいことについて、「術後の状態が優良だ」といった言い方はしません。
状態についてなので、「優良」は使用しないのです。
「優良」を使った例文
・『優良な作品だと認められた』
・『優良な物件をそろえています』
・『優良な飲食店を表彰する』
・『優良な品種を選んで栽培する』
「優良」の類語
「良好」が類語です。
よいこと、好ましい状態であることという意味があります。
経過や結果などについていいます。
「優良」の対義語
「劣悪」が対義語です。
性質や状態などがひどく劣っていて悪いさまという意味があります。
「優秀」の意味
「優秀」には、非常にすぐれていること、またそのさまという意味があります。
「優秀」が意味する優れていることとは、知力や能力についてを指しています。
「優秀な成績」のような使い方をしますが、これは、成績が非常に優れているという意味です。
学業や仕事の成果などの成績は、知力や能力によって決まります。
つまり、知力や能力が優れているともいうことができるでしょう。
「優秀な成績」は、誰かと比べて優れているという意味ではなく、ある基準があり、それよりも優れているという意味です。
そのため、「優秀な成績」を修める人が何人もいることがあります。
「優秀」の使い方
非常に優れていることを指して使用します。
「非常」には、並の程度ではないさまという意味があるので、並よりも優れていることをいいます。
「優秀」を使った例文
・『探偵と優秀な助手が活躍する推理小説』
・『優秀賞として盾が贈られる』
・『優秀な選手が集まっているチーム』
・『今年度の活躍が認められて、優秀賞を受賞した』
「優秀」の類語
「優等」「優越」が類語です。
「優等」には、知力や能力などが他よりも特に優れているという意味があります。
「優越」とは他よりも優れていることで、技術、能力、地位などさまざまなことに使用できます。
「優秀」の対義語
「劣悪」や「劣等」が対義語です。
「劣等」には、等級や程度などの水準が低い状態にあるという意味があります。
まとめ
優れているという意味を持つ2つの言葉ですが、他と比べて品質、性質、成績などが優れていてよいこと、知力や能力などが非常に優れていることという意味の違いがあります。