「概要」と「概略」と「概況」の違いとは?分かりやすく解釈

「概要」と「概略」と「概況」の違い生活・教育

日常生活やビジネスの場で使われる「概要」「概略」「概況」という3つの言葉。

全てに「概」という字が使われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、「概要」「概略」「概況」の違いを分かりやすく説明していきます。

「概要」【がいよう】とは?

「概要」とは、全体の内容の重要な部分をまとめたものを指します。

内容の全てを話したり文章にしたりすると長くなって時間がかかってしまう時に、内容のポイントとなる所だけをまとめ、全体像が分かりにくくならない程度に短く伝えるものです。

言葉の中に在る「要」の字には、最も大切な部分といった意味があります。


「概要」の例文

・『事件の概要をお伝えします』
・『企画案の主旨がわかりにくいので、概要にしてまとめて下さい』
・『ホームページに会社概要が掲載されていないので、何をしている会社なのかわからない』


「概略」【がいりゃく】とは?

「概略」とは、全体の内容の不要な部分を省いてまとめたものを指します。

短くまとめるという点では「概要」と同じですが、まとめる目的が違います。

「概要」は、全体像というよりは重要なポイントだけを取り上げて伝えることを目的としていますが、「概略」は、全体像をわかりやすいように伝えることを目的としています。

その為、もし重要なポイントを入れ込むことによって全体像が分かりにくくなってしまう時には、「概略」にはそのポイントが含まれない場合があります。

「概略」の例文

・『会議の冒頭で、このプロジェクトの概略を説明する予定だ』
・『概略図にして建物の配置を説明する』

「概況」【がいきょう】とは?

「概況」とは、全体の様子の細かい部分を省いてだいたいの状況をまとめたものです。

「概要」「概略」「内容」についてまとめたものでしたが、「概況」「状況や様子」についてまとめたものとなります。

たとえば天気予報の場面などで用いられ、天気の概況となれば、どこの地域で雨が降りやすくなる晴れやすくなるなどと伝え、そこにはどのぐらいの雨が降るのか何時ごろ晴れるのかなどといった細かな情報は省略されています。

「概況」の例文

・『天気概況では大気が不安定となっているので、一応傘は持って出かけよう』
・『事件現場の概況をリポーターに伝えてもらう』

「概要」と「概略」と「概況」の違い

「概要」とは、「重要な部分をまとめた内容のこと」を意味した言葉です。

そして、ポイントはどこに在るのかを伝えることが目的です。

「概略」とは、「不要な部分を省略しまとめた内容のこと」を意味した言葉です。

そして、全体像を短的に伝えることが目的です。

「概況」とは、「だいたいの状況をまとめたもの」を意味した言葉です。

また、「概要」「概略」「内容」をまとめたものであり、「概況」「状況」をまとめたものとなります。

まとめ

「概要」「概略」「概況」には、何を伝えることが目的なのか、内容なのか状況なのかの違いがありました。

日常やビジネスの場でよく登場する言葉ですので、是非覚えておきたいものです。