「習得」と「取得」と「修得」の違いとは?分かりやすく解釈

「習得」と「取得」と「修得」の違い生活・教育

この記事では、「習得」「取得」「修得」の違いを分かりやすく説明していきます。

この3語はいずれも何かを得ることを指しますが、対象となるものやその過程、完了の定義などにそれぞれ違いがありますので、この記事を参考にしていただければ幸いです。

「習得」とは?

「習得」とは、経験を積んで技術や知識を身に着けることです。

主に形の見えないものに対して使い、誰かに習った上で、自身の感覚や気付きによって技術や知識を理解し、身に着けることを指します。

「習得」は完了に明確な区切りがなく、「習っている途中」でも使用でき、知識や技術が身に付いたかどうかは「自分自身」で判断し、後述の「修得」のように試験や規定はなく、免状や証書などもありません。

また、「習得」は技術や知識を身に着ける際に、誰かに習って経験を積むことも含まれており、研究・発見によって自分一人で見つけたものとは異なります。

用例としては「電気系の資格を専門学校で勉強し、電気技術を習得した」、などになります。


「取得」とは?

「取得」とは、自分のものとして手に入れることです。

主に免許や資格など形が目に見えるものに対して使い、自分のものとすることを指します。

一般的に使われる意味合いとしては、本当に自分のものかグレーな状態ではなく、第三者や公的機関に認められるなど、正式に自分のものとなった際によく用いられ、免状や証書が発行されているケースが多く見られます。

なお、前述の「習得」や後述の「修得」と違い、過程や方法には言及せず、単に手に入れることのみを指しています。

用例としては「メールアドレスを取得する」「教員免許を取得する」などです。


「修得」とは?

「修得」とは、学問や技術などを学び身に着けることです。

「修得」「習得」と同じく、形の見えないものに対して使い、知識や技術を身に着けることを言いますが、「修得」は主に身に付ける途中ではなく、「ものを修めた」段階で使います。

一般的には「指導者や公的機関」などによって定められたカリキュラムや試験をクリアすることで「ものを修めた」と認められることが大半です。

「修得」「習得」と同じく誰かに教えてもらい、習って身に付ける行為が必要となります。

用例としては「大学卒業に必要な単位を修得する」「先生の指導の下、ピアノを修得した」などです。

「習得」と「取得」と「修得」の違い

まず、「取得」は単に目に見える何かを手に入れて自分のものとすることを指しますが、「習得」「習得」は技術や知識など目に見えないものを人から教えてもらい、習って身に着けるものである点で異なります。

次に「習得」「修得」の違いについては、「習得」「習っている途中」の状態も指し、身に付いたかどうかは「自分自身」で判断するものですが、「修得」は主に「ものを修めた」「指導者や公的機関」などが認めた段階で使われる言葉です。

まとめ

「習得」「取得」「修得」についてまとめると以下となります。

「習得」は誰かに習って経験を積み、知識や技術を身に付けることであり、「習っている途中」の状態も指し、身に付いたかどうかは「自分自身」で判断します。

「取得」は単に目に見える何かを手に入れて自分のものとすることです。

「修得」は誰かに習って学習し、学問や技術を身に付けることであり、主に「ものを修めた」「指導者や公的機関」などが認めた段階で使われる言葉です。