新しいなにかの証明には、様々な手間がかかるものです。
そのためには「検証」と「実験」と「検討」を重ねる必要がありますが、言葉としてこれらがどのように違うのかはご存知でしょうか。
この記事では、「検証」と「実験」と「検討」の違いを分かりやすく説明していきます。
「検証」とは?
「検証」とは実際に物事を深く調べて、事実を証明することや、そのための確認作業です。
こういう状況でこういう反応があるから、この条件下ではこういう結果が出るはずだ、というような仮説に対し、それが正しいことを証明することが「検証」と言えます。
「検証」はその仮説や理論が事実であることを証明するために行うことなので、その仮説や理論が正しいだろうという確信を持った上で行われるものです。
ただし当然「検証」前は確信があったものの、「検証」した結果仮説の間違いが判明することもあり得ます。
「実験」とは?
「実験」とは、仮説や理論が正しいのか間違っているのかや、結果が不明瞭な事柄を実際に試して体験してみることです。
「検証」のために仮説や理論に基いて「実験」することもありますが、仮説も立っていない状況で、仮説を立てるためのサンプルを作るために、どういった結果がでるのか試すことも「実験」になります。
既存の理論や仮説に当てはまるか、それとも外れる結果が出るかわからないから、実際に試してどういう結果が出るか確認することが「実験」と言えるでしょう。
「検討」とは?
「検討」とは様々な情報を元に、物事を詳細に調べて考えることです。
既存の理論や「実験」や「検証」の結果などを元に、どういった理論が成り立ちそうかという新理論の仮説を立てる行為が「検討」にあたります。
また「検討」は良いか悪いかを判断し吟味するという、情報の取捨選択的な意味も持つ言葉です。
そのため貰った意見を役立てるかどうかを保留する時など、仮説や「実験」「検証」等と全く関係がないビジネスシーンでも、「検討」という言葉は頻繁に使われます。
「検証」と「実験」と「検討」の違い
「検証」は仮定の理論や仮説が正しいことを証明することや、そう証明するための確認作業を指す言葉です。
「実験」は結果が不明瞭な事柄を、実際に試して体験することで判明させるという行為であり、「検証」の手段として「実験」が行われることも多々あります。
「検討」は様々な情報から物事を調べて考えることで、仮説を立てたり、仮説の精度を高める目的で、「検証」や「実験」の前後に行われる事が多いです。
まとめ
「検証」と「実験」と「検討」は、流れとしては「検討」で仮説を立てて、「実験」で仮説が正しいかを「検証」し、その結果も加味し「検討」して仮説の精度を上げての繰り返しです。
「検討」で考え、「検証」で正しいと証明するために、「実験」でたしかめると一連の流れで関連付ければ、言葉の意味を覚えやすいでしょう。