「軽減」と「低減」と「緩和」の違いとは?分かりやすく解釈

「軽減」と「低減」と「緩和」の違い生活・教育

この記事では、「軽減」「低減」「緩和」の違いを分かりやすく説明していきます。

「軽減」とは?

負担や罰などを減らして軽くすることを指し、軽減税率制度という言葉がイメージしやすいでしょう。

効率化によって人手不足による業務負担を軽減するという使い方もあります。

痛みに対しても軽減するという言葉が使えますが、緩和する、減らすなどの言葉の方が多く使われていると言えます。

重量軽減という言葉はそのまま重量を軽くするという言葉ですが、重量という言葉自体が負担と取れるケースが多く、重量軽減に成功した金具などの使い方があります。

軽減という言葉自体はポジティブなものではありますが、負担自体が存在している状態から完全にゼロになるというケースはまずなく(税金が軽減されるなど)トータルで考えるととてもポジティブな言葉という立ち位置ではありません。


「低減」とは?

減ること、減らすことを指す言葉で、エネルギー利?環境負荷低減事業という言葉では省エネルギー化を推進していく方向の言葉となります。

排出ガスの有害物質の低減、コストの低減、リスクの低減という言葉もありますが、タバコに含まれる一酸化炭素が血中でヘモグロビンと結合して酸素を運ぶ能力を低減させるなどの使い方もあるため、ポジティブな状況でもネガティブな状況でも使えます。

低減という言葉だけではどれだけ低減できたかまではわからないため、10%低減、80%低減、大幅に低減などで度合いを伝えます。

病気の症状が良くなるという意味合いでは低減という言葉は使われません。

コレステロールなどは下げるという言葉が多く使われ、ここでも低減という言葉は使われておらず、健康関係ではあまり使われない言葉と言えるでしょう。


「緩和」とは

厳しさや激しさをやわらげることややわらぐことという意味があり、道路や鉄道の混雑緩和という言葉や、規制緩和という言葉がイメージしやすいでしょう。

痛みの緩和など健康関係にも使われる言葉です。

基本的にはポジティブな言葉と言えますが、緩和される前に痛みや激しい混雑などネガティブな背景がある言葉で、軽減にも近い意味合いがあるといえるでしょう。

混雑度200%から180%へ緩和、など数字による度合いや、大幅な緩和という言葉で度合いを示すことはあります。

「軽減」と「低減」と「緩和」の違い

軽減と緩和は負担やつらい状態が少なくなるという意味合いが近くともにネガティブ背景がありつつポジティブな変化を指すのですが、税金は低減、規制は緩和というように役割が異なっており、健康状態に対しては緩和がやや多く用いられています。

低減は減らすことで、排ガスの有害物質の低減、血中酸素の低減などポジティブな状況でもネガティブな状況でも使える言葉です。

ただしリスクやコストの低減などポジティブな目標でよく使われています。

まとめ

「軽減」「低減」「緩和」は負担が軽くなるという意味で軽減と緩和が近い意味合いとなっていますが、役割が重なることはあまりありません。

低減は減るという意味合いのためより幅広い使われ方をしています。