「習得」と「修得」と「取得」の違いとは?分かりやすく解釈

「習得」と「修得」と「取得」の違い生活・教育

「しゅうとく」を漢字に変換するときに「習得」なのか、「修得」なのかで迷った経験はないでしょうか?
また、似たような言葉に「取得」がありますが、それぞれ何か違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「習得」「修得」「取得」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。

「習得(しゅうとく)」の意味とは?

「習得」とは、「学問や技芸などを習って、覚えること、身につけること」を意味する言葉です。


「習得」を使った例文

・『社会人になった後に英会話教室に通い、英語を習得した』
・『厳しい稽古の末に、習得が難しいとされる芸を身につけることができた』
・『就職活動を有利に進めるために、資格の習得を考えている』


「修得(しゅうとく)」の意味とは?

「修得」とは、「学問や技芸などを学び、意味や本質を理解した上で自分のものとすること」を意味します。

「修」という字は「修(おさ)める」とも書き、「学問や技芸などを学んで身につける」「まなぶ」などの意味を含んでいます。

「修得」を使った例文

・『大学卒業の条件に必要な単位数を修得することができた』
・『彼女は海外の大学へ留学し、MBAの学位を修得した』
・『世界大会で優勝するほどの技術を修得するまでに、彼は厳しい鍛錬を積み重ねてきた』

「取得(しゅとく)」の意味とは?

「取得」とは、「手に入れること」「資格・権利・物品などを自分のものとして得ること」を意味する言葉です。

「取得」を使った例文

・『バイクの免許を取得するために、教習所へ通っている』
・『経理に関する資格を取得するために、通信講座への申込みをした』
・『フリーメールアドレスは無料な上に、簡単に取得できるので便利だ』

「習得」と「修得」と「取得」の違い

「習得」「修得」はいずれも「しゅうとく」と読み、学ぶことに関係する言葉であるため、一見、同義語に感じますが、ニュアンスに細かい違いがあります。

「習得」「習って覚えること」というニュアンスを含んでいるのに対し、「修得」「自分のものとする」=「マスターする」というニュアンスを含んでいます。

また、学業において課程を修了した場合にも「修得」が用いられます。

一方、「取得」はただ単に「手に入れること」を指す言葉です。

資格を例に説明すると、
・資格を習得する=資格に関する知識や技術を習って覚えること
・資格を修得する=資格に関する知識や技術を理解、会得し、本質的な意味で自分のものとして身につけること
・資格を取得する=試験や検定、審査に合格するなどして、形式的な意味で資格を手に入れること

まとめ

「習得」とは、「学問や技芸などを習って、覚えること、身につけること」を意味する言葉です。

「修得」とは、「学問や技芸などを学び、意味や本質を理解した上で自分のものとすること」を意味します。

「取得」とは、「手に入れること」「資格・権利・物品などを自分のものとして得ること」を意味する言葉です。