「しゅどう」を漢字に変換するときに「主導」なのか、「主動」なのかで迷った経験はないでしょうか?
また、似たような言葉に「主体」がありますが、それぞれ違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「主導」と「主動」と「主体」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「主導(しゅどう)」の意味とは?
「主導」とは、「組織や集団の中心となって他を導くこと」を意味する言葉です。
「主導」を使った例文
・『この人物が主導となって、大衆運動に火が付いた』
・『彼は若手だが、リーダーとしてチームを主導している』
・『主導権を握られたまま、相手側のペースで話が進んでいった』
「主動(しゅどう)」の意味とは?
「主動」とは、「中心となって行動すること」や「主体となって働くこと」を意味する言葉です。
「主動」を使った例文
・『彼の主動的な立ち振る舞いはチームに良い影響を与えている』
・『若手にもかかわらず、彼女の主動性には周囲が一目置いている』
・『感情の主動による判断は時折、誤った結果を招いてしまう』
「主体(しゅたい)」の意味とは?
「主体」とは、「意思・自覚に基づいて行動したり、他に作用を及ぼしたりするもの」や「物事を構成する中で、中心となっているもの」を意味する言葉です。
また、哲学においては「他に作用などを及ぼす当のもの」という意味も指します。
「主体」を使った例文
・『集団にあっても、個々の主体性が重要とされている』
・『社会経験を磨くためには、何事にも主体的に取り組む必要がある』
・『野菜や穀物を主体とした食生活にしたことで、健康診断の結果が改善した』
「主導」と「主動」と「主体」の違い
「主体」は「集団や物事の中心となるもの」という意味を指しています。
一方、「主導」と「主動」は同じく「しゅどう」と読み、また、同じく「主」という漢字を含んでいますが、同音異義語です。
「主導」は漢字からも分かるように「主体(中心)となって、他を導くこと」という意味合いを含みます。
対して、「主動」は「主体(中心)となって、行動すること」を意味し、「主導」のように「導く」という意味合いは含まれません。
また、「主導」は「主導する」という表現がされるのに対して、「主動」は「主動する」と表現されることは少なく、「主動的」や「主動性」と表現されることが多いようです。
チームを例にするならば、
・主体=リーダーや代表など、チームの中心的立場になること
・主導=リーダーや代表として、チームの活動において、メンバーたちを導くこと
・主動=リーダーや代表として、活動計画や企画の立案、運営などを行うこと
と解釈することができます。
まとめ
・「主導」とは、「組織や集団の中心となって他を導くこと」を意味する言葉です。
・「主動」とは、「中心となって行動すること」や「主体となって働くこと」を意味する言葉です。
・「主体」とは、主に「意思・自覚に基づいて行動したり、他に作用を及ぼしたりするもの」や「物事を構成する中で、中心となっているもの」を意味する言葉です。