「固い」と「硬い」と「堅い」の違いとは?分かりやすく解釈

「固い」と「硬い」と「堅い」の違い生活・教育

この記事では、「固い」「硬い」「堅い」の違いを分かりやすく説明していきます。

3語は発音がすべて「かたい」ですが、その意味はそれぞれ異なるものですので、この記事を参考にしていただければ幸いです。

「固い」とは?

「固い」とは、形状が変化しにくく、結びつきが強いという意味の言葉です。

主に物質の形状や結合状態、結び目などが強固で変化しにくいという意味でも用いる言葉ですが、人の心情に対して、「揺るぎない」「厳格である」「頑固」であるという場合にも用いられる言葉です。

その他、ゆで卵などもともとゲル状、液状の物質の「かたまり具合」にも使われます。

「固い」と後述の「硬い」「堅い」との簡単な見分け方としては「ゆるい」の反対語として使われる言葉が「固い」となります。

用例としては「彼の決意は固い」「船のロープは固く結ばれている」などになります。


「硬い」とは?

「硬い」とは、外部からの力に対し強い、もしくはぎこちがないという意味の言葉です。

前者については主に石や金属など「しなりや弾力が少ないもの」に対して用いられ、容易に形状や状態が変わらない状態を指します。

度合いについて「硬度」などの単位が用いられ「傷つきにくさ」の尺度となっています。

後者の意味合いでは、人の態度や様子についてぎくしゃくしてぎこちがない様子や真面目でつまらない様子を指します。

「硬い」と前述の「固い」、後述の「堅い」との簡単な見分け方としては「やわらかい」の反対語として使われる言葉が「硬い」となります。

用例としては「ダイヤモンドはどの宝石よりも硬い」「態度が硬いよ。

もっと楽にしていい」
などです。


「堅い」とは?

「堅い」とは、中身が充実していて壊れにくい、もしくは確実で信用が高いという意味の言葉です。

前者については主に木材など「ある程度しなりや弾力を持つもの」に対して使われ、形が安定していてすぐに崩れない様子を指します。

後者の意味合いとしては人物や考え方について真面目、厳格である様子を指す場合、予想や予測について非常に実現する可能性が高く信頼できる場合などに使われます。

「堅い」と前述の「固い」「硬い」との簡単な見分け方としては「もろい」の反対語として使われる言葉が「堅い」となります。

用例としては「樫の木は堅くて建築材に向いている」「彼は堅い性格だ」「少なくとも株価の上昇は堅いな」などです。

「固い」と「硬い」と「堅い」の違い

まず、「固い」については反対語が「ゆるい」であることから、主に複数物質の結びつきへの「解けにくさ」や液状やゲル状だった物質に対する「かたまり具合」を表していますが、「硬い」「堅い」は個々の物質や最初から個体と見なせる物質についての言葉である点が違います。

次に「硬い」「堅い」については、反対語が「やわらかい」であることから「硬い」「傷つきににくさ」を表しており、反対語が「もろい」であることから「堅い」「崩れにくさ」を表している点が違います。

まとめ

「固い」「硬い」「堅い」についてまとめると以下となります。

「固い」は主に複数の物質や人の結びつきについての「解けにくさ」を表現する言葉であり、ゲル状、液状の物質や人の心情の「かたまり具合」を表現する言葉です。

「硬い」は単一の物質の「傷つきにくさ」を表現する言葉であり、ぎくしゃくしてぎこちがない様子や真面目でつまらない様子を表現する言葉です。

「硬い」は単一の物質の「崩れにくさ」を表する言葉であり、真面目、厳格である様子や信頼できる様子を表現する言葉です。