どのような環境であっても、仕事をしていると、技術を中心に業務を担う技術者と事務関係の業務に主に携わる人に分かれます。
技術者は、特定の技術を持っていることが前提になるため、ある程度の経験や教育が必要になります。
必要な技術を技能として身につけて初めて単独で業務を行うのが一般的です。
さて、ここで使用した「技術」や「技能」とはどういう意味でしょうか。
また、似たような言葉として「技巧」がありますが、これらの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「技能」と「技巧」と「技術」の違いを分かりやすく説明していきます。
「技能」とは?
「技能」とは、その文字の通り「技を発揮できる能力」のことです。
「放射能」が本来は「放射線を発生するの能力」のことをあらわす言葉であったのと同じように、「技能」に関しても「技」自体のことを呼ぶ時にも使用される方向に変わってきています。
英語では、「skill」が近いでしょう。
「技巧」とは?
「技巧」とは、その文字の通り「技を巧みに発揮できる」ということです。
この場合の「巧み」とは「匠」とも言えるように、「独特のうまさ」のことです。
それは、「技」を発揮する場合に見られるのは当然ですが、結果としての作品においても確認可能です。
英語では、「artifice」が近いでしょう。
「技術」とは?
「技術」とは、もっとも広義では「何かをやる技」そのもののことを表します。
「テクニック(英語ではtechnique)」と言っても良いでしょう。
狭義では「科学的な方法」という意味で、特に「科学」に特化した方法や方法論のことを示す場合もあります。
どちらにしても、何かを実施するためには、それぞれに適した「技術」が必要になります。
「技能」と「技巧」と「技術」の違い
「技能」と「技巧」と「技術」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは全て「技(わざ)」のことを表した言葉であることは同じですが、それぞれ違いがあります。
大きな違いは何を中心にしているかということです。
「技術」とは、一般的な「技」そのもののことを言い、「技巧」は「技のうまさ」のことで、「技能」は、「技を使える能力」のことです。
すなわち、全ての意味を考慮した文章としては、「技巧派と呼ばれる有名な画家の微妙な筆運びの「技能」は、幼い頃の師匠からの「技術」伝授によるものです」となります。
まとめ
この記事では、「技能」と「技巧」と「技術」の違いを説明してきました。
技術が必要なのは一般のサラリーマンだけではありません。
例えば、画家、書道家、伝統芸能などの芸術関連の活動においても当然それぞれに技術や技能が必要になります。
それは、業界やグループによっては、独自の技術を内部で引き継ぐための徒弟制度や習得のための学校などもあります。
そのような体制を設けている場合が多いのは、そういう方法で「技術」を磨くこと自体が業界全体の進歩にも貢献することになるからでづ。
これは実際には芸術関連でなくても同じです。
これからはどの業界においても技術習得の体制を充実させることが発展の基礎になるでしょう。