「素質」と「素養」と「資質」の違いとは?分かりやすく解釈

「素質」と「素養」と「資質」の違いとは?生活・教育

この記事では、「素質」「素養」「資質」の違いを分かりやすく説明していきます。

「素質」とは?

「素質」「そしつ」と読みます。

「素」という字は、「生地のまま」「手を加えていない本質」という意味をもっています。

「質」は、「もちまえ」「うまれつき」「地(じ)」という意味を含んでいます。

「素」「質」の2文字で構成される「素質」は、「生まれつき備えている性質」「将来発展する元となる性質や能力」という意味になります。

「いい素質をもっている」「画家としての素質がある」という使い方をします。


「素質」の例文

・『救助犬にとっては体力が大事な素質である』
・『すべての子供には天才の素質がある』
・『私には政治家の素質はありません』


「素養」とは?

「素養」「そよう」と読みます。

「素」は前述したように、「生地のまま」「手を加えていない本質」という意味です。

「養」は、「心を豊かにする」という意味をもっています。

「素」「養」の2文字で構成される「素養」は、「平素から養いたくわえている教養や技術」「たしなみ」という意味になります。

「漢学の素養がある」といった使い方をします。

「素養」の例文

・『空手や柔道などの格闘技の素養もある』
・『趣味は山登りで、漢文の素養もある』
・『芝居の素養がないと出来ない難しい噺(はなし)である』

「資質」とは

「資質」「ししつ」と読みます。

「資」は、「たち」「もちまえ」「生まれつき」という意味をもっています。

「質」は前述したように、「もちまえ」「うまれつき」「地」という意味です。

「資」「質」で構成される「資質」は、「生まれつきの性質や才能」という意味になります。

「すぐれた資質」「画家としての資質に欠ける」といった使い方をします。

「資質」の例文

・『自分の持っている資質の中で何が一番注目に値するか、言ってもらえますか』
・『資質を備えていると分かっています』
・『作り手の優れた資質を示します』

「素質」と「素養」と「資質」の違い

「素質」「素養」「資質」の違いを説明します。

「素質」「将来発展する元となる性質や能力」という意味をもっています。

このことから「素質」は、将来性という表現が含まれている言葉ということがわかります。

次に「素養」ですが、「平素から養いたくわえている教養や技術」という意味です。

「素質」のように、「生まれつき備えている」ものではなく、「日頃の学習や練習によって身につけた技術」です。

そして「資質」「生まれつきの性質や才能」で、「素質」とほとんど意味の違いはありません。

ですが「素質」のように将来性を含んだ表現ではありません。

「素質」「資質」は生まれながらのものですが、「素養」は後天的に身につけたものだといえます。

まとめ

以上が「素質」「素養」「資質」の違いです。

生まれつきの性質や才能という意味では、「素質」「資質」も変わりません。

ですが、「素質」の方は将来性を含んだ表現となります。

また、「素養」は後天的に身につけた技術ということがわかりました。