この記事では、「いかんせん」と「いかん」の違いを分かりやすく説明していきます。
「いかんせん」とは?
「いかんせん」には2つの意味があります。
ひとつは、どうしようかです。
「どう」には、物事の状態や方法がよくわからないものとしてとらえる気持ちを表す語です。
「しようか」は「し」「よう」「か」をつなげています。
「し」は「する」のことで、ある動作や行為を行うという意味です。
「よう」は話し手の意志を表したり、疑問を表したりするものです。
「か」は疑問を表します。
もう一つの意味は、いい方法を見つけることができないことを表すものです。
たとえば、動画投稿サイトに自分が撮影をした動画を投稿したいと考えたとします。
しかし、撮影に使う機材や、動画を編集するソフトをうまく使いこなすことができません。
撮影や編集をする能力がなく、それができないのです。
どうすればできるようになるのか、いい方法が見つかりません。
こういったことをいいます。
「いかんせん」の使い方
どうしようという気持ちを表したり、いい方法を見つけ出すことができなかったりするときに用います。
残念な気持ちを込めて使うこともあります。
たとえば、専門店のフルーツサンドを食べたかったとします。
しかし、専門店はこだわりがあるためなのか、コンビニなどで購入するものよりも価格が高いです。
価格が高くて手を出すことにためらってしまいます。
購入できず残念です。
こういったときにも用います。
「いかん」とは?
「いかん」には2つの意味があります。
ひとつは、事の次第です。
ある事柄が成功するか、失敗するかは、ある人物が協力してくれるかにかかっています。
これを「成否はあなたの協力いかんによる」などといいます。
もう一つは、文末について疑問を表すものです。
この場合の疑問は、知らないという意味の疑問ではなく、状態などについてをいいます。
どんなであろうかといった意味です。
「いかん」の使い方
事の次第という意味では、事柄について用います。
疑問を表すときには、文末で使用をします。
「いかんとも」という使い方もあり、この場合はどうにもという意味になります。
「いかんせん」と「いかん」の違い
前者は、どうしようかという意味です。
残念に思う気持ちを込めて使うこともあります。
後者は、疑問を表したり、なりゆきといった意味合いです。
「いかんとも」とすると、前者と同じような意味になります。
「いかんせん」の例文
・『いかんせん、価格が高すぎる』
・『いかんせん、カロリーが高い』
・『いかんせん、敵の数が多すぎる』
・『いかんせん、いつ原料が手に入るかわからない』
「いかん」の例文
・『理由のいかんによる』
・『君の行動いかんによる』
・『あの人の心境はいかん』
・『対応いかん』
まとめ
「せん」がついているか、ついていないかに違いがあるだけでなく、意味にも違いがあります。
使い方も異なります。