この記事では、「善意」「良心」「良識」の違いを分かりやすく説明していきます。
「善意」とは?
「善意」は「ぜんい」と読みます。
「善」という字は、「正しい」「道徳にかなった」「徳行」という意味をもっています。
「意」は、「心の動き」「心に思っている事」「考え」「きもち」や「物事に込められている内容」「わけ」という意味があります。
「善」と「意」の2文字で構成される「善意」は、「よい心」「善良な心」や「他人のためを思う心。
また、好意的に他人を見ようとする心」、他には「法律で、ある事実を知らずにそれを行うこと」という意味になります。
つまり「善意」とは「他人のためを思う親切な心」のことです。
「善意」の例文
・『善意だけでは世は渡れない』
・『善意に解釈する』
・『善意の買い主』
「良心」とは?
「良心」は「りょうしん」と読みます。
「良」には、「物がすぐれてよい」「質がよい」という意味があります。
「心」は、「体に対し(しかも体の中に宿るものとしての)知識・感情・意志などの精神的な働きのもとになると見られているもの。
また、その働き」や「事物の内にこもっていて、それの価値のもとになるようなもの」という意味をもっています。
「良」と「心」の2文字で構成される「良心」は、「自分の行いの善悪、正邪を識別する理性」という意味になります。
「良心」とはつまり、「正しく行動しようとする心」のことです。
「良心」の例文
・『良心が許さない』
・『良心に恥じるところはない』
・『良心の呵責(かしゃく)に堪えかねる』
「良識」とは
「良識」は「りょうしき」と読みます。
「良」は前述したように、「物がすぐれてよい」「質がよい」という意味です。
「識」は、「物事を見分け、知り分ける」「さとる」という意味を含んでいます。
「良」と「識」で構成される「良識」は、「社会で一般的に承認されている健全な物の考え方」「すぐれた判断力」という意味になります。
「良識」とはつまり、「健全な物の考え方」です。
「良識」の例文
・『良識ある行動』
・『良識に訴える』
・『行儀の悪さは彼の良識を疑わせるものだ』
「善意」と「良心」と「良識」の違い
「善意」と「良心」と「良識」の違いを説明します。
善意とは「他人のためを思う親切な心」のことです。
また法律用語にも善意という言葉がありますが、これは意味が違ってきます。
法律用語の善意とは、「事実を知らずに行う」ということです。
次に良心とはわかりやすく言うと、「正しく行動しようとする心」のことで、「善意」のように他人のためを思うか思わないかは関係がありません。
そして「良識」は「健全な物の考え方」と言う意味です。
まとめ
以上が「善意」「良心」「良識」の違いです。
「善意」は「他人のためを思う親切な心」。
「良心」は「正しく行動しようとする心」。
そして「良識」とは「健全な物の考え方」という意味です。
とてもよく似た言葉ですが、この機会に違いを整理してみてください。