この記事では、「差し支えない」と「問題ない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「差し支えない」とは?
何かをするときに他の物事に影響を与える事情がないという意味です。
都合が悪くないといった意味になります。
たとえば、突き指をしてしまったとします。
利き手を怪我したので、日常生活にやや不便があります。
この人は普段自炊をしています。
料理をするときには、食材を洗う、包丁を扱う、マッシャーを使うなど、利き手を使う場面がたくさんあります。
突き指をしていると作業がやりにくいものの、まったくできないわけではなく、料理をするのに都合が悪いということはありません。
都合が悪くないこの状態を指す言葉です。
今度は別の例で説明をします。
高校のときに親切にしてくれた先生がいたとします。
この人がどのような人だったのか、詳しく話しを聞きたいという人がいます。
先生は自分のことを他人に話して欲しくはないと思っているかもしれず、なんでもかんでも話すわけにはいきません。
その事情を聞き手も知っているため、都合が悪くない範囲で教えてくださいといいました。
この都合が悪くないということを指す言葉です。
「差し支えない」の使い方
都合が悪くないという意味で使用をします。
物事を行うことに使用する場合が多いです。
「問題ない」とは?
困った事柄はないという意味です。
たとえば、ある人が手術をしたとします。
それほど大きな手術ではなく、日帰りでできるものです。
この人はお酒を飲むのが大好きで、毎日お酒を飲むことを楽しみにしています。
手術をした日もお酒を飲みたいと思っていたのですが、手術は体に負担になることなので、飲んでも大丈夫か心配です。
お酒を飲んでも体に困ったことは起こらないかを聞く場合、「お酒を飲んでも問題ないですか」などといいます。
「問題ない」の使い方
困ったことはないという意味で使用をします。
物事についてや、人の状態についてなどをいいます。
「差し支えない」と「問題ない」の違い
前者は、何かを行うときの他に影響を与える事情についての言葉で、その事情が悪くはないという意味です。
後者は困ったことがないという意味で、事情のことではありません。
「日常生活に差し支えない」という場合は、日常生活に及ぼす影響はないといった意味になり、「日常生活に問題ない」という場合には、日常生活に困ったことはないといった意味になります。
「差し支えない」の例文
・『そう考えてもらって差し支えない』
・『そのように使用しても差し支えない』
・『食事前に使っても差し支えない』
「問題ない」の例文
・『今のところ問題ない』
・『明日になっても問題ない』
・『問題ないので放っておいてください』
まとめ
同じような事柄に使用される2つの言葉ですが、一方は何かをするときに他に影響を及ぼす事情について、もう一方は困ったことについてで、意味が異なります。