テレビに出ているような人たちは、通常はみんなが知っています。
このような人々のことを「有名人」とか「著名人」と呼びますが、これは正しい言い方なのでしょうか。
他にも「あの人は人気者だ」という表現も使います。
これらの違いは何なのでしょうか。
この記事では、「有名」と「著名」と「人気」の違いを分かりやすく説明していきます。
「有名」とは?
「有名」とは、「名前が有る」ことです。
言い方を変えれば、「名前がみんなの記憶や話題の中に有る」ということです。
この言葉のポイントは、どれだけ多くの人に知られているかにあります。
なぜ「有名」なのかという原因に関してはポジティブであることもネガティブなこともあります。
「超絶技巧のギタリストとして有名です」という時にも「あの芸人は不祥事で有名になりました」という時にも使われます。
英語では「famous」です。
「著名」とは?
「著名」とは、「名前が著しく知られている」という意味です。
つまり、知られている「度合い」が大きいというニュアンスを持ちます。
どれだけたくさんの人に知られているかの度合いではなく、どのくらい強く人々の心に残っているかの度合いにポイントがあります。
通常はネガティブな意味では使われません。
またカジュアルな会話で使用されるとかなりの違和感があるので、書き言葉として使用されるのが普通です。
英語では「famous」でも良いですが「notable」という単語もあります。
「人気」とは?
「人気」とは、「人々の気持ち」という意味ですが、転じて「人々の気持ちを掴む」と言えます。
ほとんどはポジティブな意味で使われます。
英語では「popular」が一番近いでしょう。
「有名」と「著名」と「人気」の違い
この3つの言葉は、「みんなが知っている」というニュアンスを含むという意味では同じですが、細かい意味ではかなり違います。
「有名」と「著名」は、ほぼ同じ意味で使われることが多いのですが、一番大きな違いは「有名」が「悪いこと」でも「良いこと」でも知れ渡っているというニュアンスがあるのに対して、「著名」は「悪いこと」の場合には使われません。
また、「著名」の方は日常会話で使われることはほとんど無く、書かれた文章で使用されるという部分にも違いがあります。
さらに「人気」はこの中では一番頻繁に日常会話でも使用される言葉なので、使いやすいと言えます。
「人気」も「悪いこと」に関しては使われません。
まとめ
この記事では、「有名」と「著名」と「人気」の違いを説明してきましたが、これらの言葉を使うシチュエーションでにおいて、その相手は自分とは全然違う世界の人であるというのが前提になっています。
しかし、実は意味だけを考えればそんな人々はどこにいても不思議ではありません。
それどころか、実は自分が既にそう呼ばれる立場であったり、明日急にそう呼ばれるようになるということもあり得るのです。