この記事では、「油断」と「慢心」と「余裕」の違いを分かりやすく説明していきます。
「油断」とは?
「油断」は「ゆだん」と読みます。
意味は「ものごとを軽く見て気を許し、注意を怠ること」で、たかが知れていると見くびって、よく注意しないことを言います。
「油断」の語源には以下の2つがあります。
1つ目は、「仏教の経典にある説話で、王が臣下に油を持たせ、一滴でもこぼしたら命はないぞと言ったことに由来する」という説です。
2つ目は「古語の『寛に(ゆたに)』が変化したもので、ゆったり、のんびりという意味に由来する」という意味です。
「油断」の使い方
「油断」が名詞として「油断する・した」「油断大敵」と使われたり、副詞として「油断して」と使われたりします。
基本的に、ものごとを軽んじて見くびり、注意を怠ることで、何らかの悪い結果につながることに使われる言葉です。
「油断」の例文
・『相手が弱いと思って油断していたら、思わぬ苦戦を強いられた』
「慢心」とは?
「慢心」は「まんしん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「おごり高ぶる心」という意味で、自信過剰でうぬぼれることを言います。
2つ目は「自慢する気持ち」という意味で、人に対して自慢したい気持ちでいっぱいであることを言います。
上記に共通するは「うむぼれる」という意味です。
「慢心」の使い方
「慢心」は名詞として「慢心する・した」と使われたり、副詞として「慢心して」と使われる言葉です。
基本的に、自分に自信を持ちすぎてうぬぼれることや、人に自慢したい気持ちに使われる言葉です。
「慢心」の例文
・『彼は一度の成功で慢心して、努力を怠っている』
「余裕」とは?
「余裕」は「よゆう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「必要以上に残っていること」という意味で、必要な分量以上を使ってもまだ残っている状態を言います。
2つ目は「限度までにはまだ余っていること」という意味で、まだいっぱいになっていない状態を言います。
3つ目は「ふったりと落ち着いていること」という意味で、気持ちにゆとりがある様子を言います。
上記に共通するのは「ゆとりがある」という意味です。
「余裕」の使い方
「余裕」は名詞として「余裕がある・ない」「余裕を見せる・見せた」などと使われます。
基本的に、ある一定の分量以上にあることや、一定分量になっていないこと、更には心にゆとりがある様子に使われる言葉です。
「余裕」の例文
・『彼は余裕たっぷりにプレゼンをした』
「油断」と「慢心」と「余裕」の違い
「油断」は「ものごとを軽んじて見くびり、注意を怠ることで、何らかの悪い結果につながること」という意味です。
「慢心」は「自分に自信を持ちすぎてうぬぼれること」「人に自慢したい気持ち」という意味です。
「余裕」は「ある一定の分量以上にあること」「一定分量になっていないこと」「心にゆとりがある様子」という意味です。
まとめ
今回は「油断」と「慢心」と「余裕」について紹介しました。
「油断」は「注意を怠る」、「慢心」は「おごり高ぶる」、「余裕」は「ゆとりがある」と覚えておきましょう。