この記事では、「直す」と「正す」と「糺す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「直す」とは?
「直す」は「なおす」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「もとの良好な状態に戻す」という意味で、良くない状態になったものを、元通りに復活させることです。
2つ目は「良好な状態に改める」という意味で、現在の状態よりも更に好ましい状態や、あるべき状態に改めることです。
3つ目は「その時の状況に合わせて別の状態に変える」という意味で、最も適した状態に変えることです。
上記に共通するのは「最適な状態に変える」という意味です。
「直す」の使い方
「直す」は動詞として「直す・直した」と使われたり、副詞として「直して」と使われたりします。
基本的に、最も好ましい状態に回復させたり変えたりすることに使われる言葉です。
「直す」の例文
・『お気に入りのバッグなので、壊れても直して使い続ける』
「正す」とは?
「正す」は「ただす」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「良くない部分を適したものに変える」という意味で、間違っている部分を適切にすることです。
2つ目は「乱れているところを整える」という意味で、きちんとした状態に改めることです。
上記に共通するのは「良くないものを適切にする」という意味です。
「正す」の使い方
「正す」は動詞として「正す・正した」と使われたり、副詞として「正して」と使われたりします。
基本的に、間違っているものや良くないものを、適切に改めることに使われる言葉です。
「正す」の例文
・『後輩が作成した文書を読み、漢字の使い方の間違いを正す』
「糺す」とは?
「糺す」も「ただす」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとの是非を明らかにする」という意味で、ものごとが道理にかなっているか、外れているかをはっきりさせることです。
2つ目は「罪過の有無を追求する」という意味で、罪や過ちを明らかにすることです。
上記に共通するのは「はっきりさせる」という意味です。
「糺す」の使い方
「糺す」は動詞として「糺す・糺した」と使われたり、副詞として「糺して」と使われたりします。
基本的に、ものごとの内容を明らかにすることを表す言葉ですが、常用漢字ではないので日常で使われることはあまりありません。
「糺す」の例文
・『警察が事件の真相を糺すべく捜査している』
「直す」と「正す」と「糺す」の違い
「直す」は「最も好ましい状態に回復させたり変えたりすること」「正す」は「間違っているものや良くないものを、適切に改めること」という意味です。
「糺す」は「ものごとの内容を明らかにすることを表す言葉、日常では使われない」という意味です。
まとめ
今回は「直す」と「正す」と「糺す」について紹介しました。
「直す」は「好ましい状態にする」、「正す」は「適切に改める」、「糺す」は「明らかにする」と覚えておきましょう。