「侵食」「腐食」「風化」という言葉がありますが、これらは長い時間が経過することで元々の状態や形が変わるといった意味合いがあります。
しかし、個々の意味には微妙な解釈に違いもあります。
そこでこの記事では、 「侵食」と「腐食」と「風化」の違いを分かりやすく説明していきます。
「侵食」とは?
「侵食」は「しんしょく」という読み方になります。
意味は「次第におかして行ってくい込むこと」を指しています。
「侵食」の例文
「侵食」の例文は以下のようなものが挙げられます。
・『長い年月で浸食されてきた大地は大きく国土は狭いものになっていた』
・『ウイルスに徐々に浸食されていったために、このシステムは破棄せざるをえない』
「腐食」とは?
「ふしょく」という読み方をする「腐食」は「錆びたり腐ったりすることで元の形がくずれること」、あるいは「腐らせて形をくずすこと」という意味がある言葉です。
「腐食」の例文
「腐食」の例文は次のような文章があります。
・『長い間、雨風にさらされてしまった結果、この車の腐食が激しく、オーバーホールするにはかなりの費用が掛かってしまう。そんな予算はないな』
・『この部分の腐食が著しいよ。もう基盤を交換するじかないね。どうする?』
「風化」とは
「ふうか」と読む「風化」は「岩石が長いあいだ空気にさらされてくずれてしまう土になる現象のこと」を言っていますが、この他に「人を善い方向に教え導いて感化すること」という意味で使われることもあります。
「風化」の例文
「風化」の例文は以下の通りです。
・『自然の力とは本当にすごいと思うよ。風化したこの岩場を見ているとね』
・『あの方の教えは素晴らしかった。でも今では完全に風化しているんだ』
「侵食」と「腐食」と「風化」の違い
ここで 「侵食」と「腐食」と「風化」の違いを見ていきましょう。
「風化」と「浸食」の違いを見ると、元々の形が変形する過程に相違点があります。
「風化」は場所を変えることなく岩石を劣化させてしまうのですが、一方の「侵食」は「岩石や岩石の粒子を元の場所から持ち去って他の場所に堆積させる」ということが特徴。
「風化」はしばしば「浸食」につながり、岩石を風と水が運びやすい小さな部分に分解しいていくのです。
「腐食」は「錆びたり腐ってしまうことで元の形がくずれること」という現象のために「浸食」や「風化」とは全く異なるプロセスを辿っていると言ってもいいでしょう。
まとめ
ここまで 「侵食」と「腐食」と「風化」の意味や違いを説明してきました。
これらの言葉の意味を詳しく見ていくと、その過程での違いがあることが分かります。
このようなプロセスが違う意味になる言葉はこれらの他にもたくさんあるので、疑問を感じた時にすぐに調べてその違いを明確にしつつ、理解しておくようにしておきましょう。
そうすることで言葉の使い方にも幅が出てきます。