この記事では、「空想」と「夢想」と「妄想」の違いを分かりやすく説明していきます。
「空想」とは?
「空想」は「くうそう」と読みます。
意味は「現実に有り得ない事柄を頭に思い描くこと」です。
根拠のないこと、実現不可能とされることなどでも、自由に想像することです。
「空想」の使い方
「空想」は名詞として「空想する・した」「空想科学小説(SF)」と使われたり、形容詞として「空想の」と使われたり、副詞として「空想して」と使われたりします。
基本的に、現実に起こりそうにない事柄を頭で自由に思い描くことに使われる言葉です。
「空想」の例文
・『子供が未来の東京を空想して絵を描く』
「夢想」とは?
「夢想」は「むそう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「夢の中で思うこと」という意味で、夢の中で思い浮かべることです。
2つ目は「夢に様に果てしないことを実現させたいと思うこと」という意味で、現実的ではないことを理想とすることです。
3つ目は「夢の中に神仏が現れて教えを伝えること」という意味で、夢でお告げを受けることです。
上記に共通するのは「意識せずに考える」という意味です。
「夢想」の使い方
「夢想」は名詞として「夢想する・した」「夢想家」と使われたり、副詞として「夢想して」と使われたりします。
基本的に、自分の夢や理想としてあれこれと頭で思い浮かべることに使われる言葉です。
「夢想」の例文
・『世界平和の実現を唱える人は夢想家と呼ばれる』
「妄想」とは?
「妄想」の意味は以下の通りです。
1つ目は「根拠のないことをあれこれ想像すること」という意味で、あり得ないことにとらわれて色々と思いめぐらすことを言います。
2つ目は「あり得ない想像に確信を持ち、現実と交錯すること」という意味で、精神障害の症状の一つです。
3つ目は「仏教用語で、心が誤った考えにとらわれてしまい、真実が分からなくなること」という意味です。
上記に共通するのは「とらわれた考え」という意味です。
「妄想」の使い方
「妄想」は名詞として「妄想する・した」と使われたり、形容詞として「妄想の」と使われたり、副詞として「妄想して」と使われたりします。
基本的に、根拠のない、とらわれた考えをあれこれと膨らませることに使われる言葉です。
「妄想」の例文
・『彼女は異世界でヒロインとして活躍するという妄想をする』
「空想」と「夢想」と「妄想」の違い
「空想」は「現実に起こりそうにない事柄を頭で自由に思い描くこと」という意味です。
「夢想」は「自分の夢や理想としてあれこれと頭で思い浮かべること」という意味です。
「妄想」は「根拠のない、とらわれた考えをあれこれと膨らませること」という意味です。
まとめ
今回は「空想」と「夢想」と「妄想」について紹介しました。
「空想」は「自由に思い描く」、「夢想」は「理想を思い描く」、「妄想」は「とらわれて思い描く」と覚えておきましょう。