この記事では、「しかも」と「それに」の違いを分かりやすく説明していきます。
「しかも」とは?
「しかも」は「然も」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「前に述べた事柄を受けて、更に別に事柄を付け加える時の接続詞」という意味で、前に述べた事柄と同等、またはそれ以上で、特に強調するべきことを付け加えることを表します。
2つ目は「前に述べた事柄を受けて、それに反する結果を付け加える時の接続詞」という意味で、前に述べたことがかなり大きな影響を与えたのに、そうならなかったことに失望する気持ちを表します。
3つ目は「そんなにまでも~する」という意味で、副詞としてそこまでするのかという驚きの気持ちを表します。
上記に共通するのは「注目するべきことを付け加える」という意味です。
「しかも」の使い方
「しかも」は接続詞として「しかも~だ・である」と使われます。
基本的に、前に述べた事柄を受けて、更に注目するべき別の事柄を付け加えたり、前に述べたことと反する結果を述べてがっかりする気持ちを表す時に使われる言葉です。
「それに」とは?
「それに」は「其れに」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「前に述べた事柄に付け加える時の接続詞」という意味で、前に述べたことと同等の事柄を付け加えることを表します。
2つ目は「前に述べたことに反する内容を付け加える時の接続詞」という意味で、「しかも」の様に結果ではなく、前に述べたことと同等で、反する内容を突加えることを表します。
3つ目は「前に述べた事柄を受けて、その結果を付け加える時の接続詞」という意味で、前に述べた事柄があったことにより、その結果起きたことを付け加えることを表します。
上記に共通するのは「同等のことを付け加える」という意味です。
「それに」の使い方
「それに」は接続詞として「それに~だ・である」と使われます。
基本的に、前に述べたことと同等の事柄を付け加えることや、前に述べたことと同等で、反する内容を付け加えることに使われる言葉です。
「しかも」と「それに」の違い
「しかも」は「前に述べた事柄を受けて、更に注目するべき別の事柄を付け加える接続詞」「前に述べたことと反する結果を述べてがっかりする気持ちを表す接続詞」という意味です。
「それに」は「前に述べたことと同等の事柄を付け加える接続詞」「前に述べたことと同等で、反する内容を付け加える接続詞」という意味です。
「しかも」の例文
・『彼はイケメンで、しかも有名大学を卒業している』
・『彼女は女優で、しかもプロのピアニストだ』
・『あれだけ大きなことを言って、しかも失敗した』
・『こんなに大勢で、しかも酔っ払いばかりいる』
「それに」の例文
・『晴れて気温が上がるし、それに風も穏やかだ』
・『向こうの部屋には誰もいない、それにエアコンがついている』
・『このご飯は匂いが変だ、それに味も悪い』
・『ここは物件が安い、それに治安も良い』
まとめ
今回は「しかも」と「それに」について紹介しました。
「しかも」は「注目するべき事柄を付け加える」、「それに」は「同等の事柄を付け加える」と覚えておきましょう。