人間はいい意味でも悪い意味でも、好むと好まざるに関わらずなにか一つのことにこだわる性質があります。
今回はそのような状況に関連する単語3つをご紹介致します。
この記事では「依存」と「執着」と「愛着」の違いを分かりやすく説明していきます。
「依存」とは
この言葉の意味は『他の物や人などに頼って存在をしている状況や生活』を指します。
ポイントとしては『頼って』という部分にあり、自分以外の何かや誰かの存在がなければ自己を成り立たせることが困難な状態を表しています。
イメージしやすいのは麻薬に対しての『依存症』が挙げられます。
これは正しく薬物に頼らないと生活すらままならないという状態を表しています。
もちろんこれ以外にも人や物事、国同士などの関係性にも使える言葉です。
いずれの場合も強く頼っており、その状況を脱するにはとても強い内外の変化が必要になるということには変わりありません。
「依存」の例文
・『このまま我が国は大国の経済力と軍事力に依存したままでよいのだろうか』
・『そろそろ彼に依存する生活を改めなければならない時が来ている』
「執着」とは
この単語は『何かや誰か一つのことに心や意識をとらわれてしまい、そこから離れられない状況』ことを表す言葉です。
心や意識を離せない理由としては様々あります。
例えばこだわりであったり、プライドであったり、気持ちに整理がついていないなどです。
ポイントとしては『自分の心の持ちよう』に重点が置かれている表現であることが挙げられます。
『固執』するあまり心や意識を離すことができないとも言えるのです。
例えばチームの文化を変えたいのに今までのやり方にこだわる、つまり『執着』するあまり変化を作り出すことができないとうエピソードはビジネス書や組織の先輩などから聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「執着」の例文
・『古いしきたりに執着しても現状を変えることはできない』
・『濱田部長は現在の位置に何ら種着をしておらずとてもオープンに意見をする方だ』
「愛着」とは
この単語は『慣れ親しんだもの深く心や意識が引かれている様子』を表しています。
どちらかというと長く付き合いや関係があることが要因で好意を抱いている状態のことを示しています。
例えば長く使っている家具やアクセサリー、お世話になった組織などに対して人間はこだわりや好意、つまり『愛着』や『好意』をもつことはとても普通のことではないでしょうか。
「愛着」の例文
・『新入社員時代から使っているこの財布に愛着があって手放せない』
・『あそこはお世話になった部署なので今は別の仕事をしていても愛着がある』
「依存」と「執着」と「愛着」の違い
それぞれ『頼らないと自分が成り立たない状態』、『自分の持つ強いこだわりで固執している状態』、『長い関係性などで好意を持っている状態』という区別をつけることができます。
それぞれの状態に至るまでは様々な経緯がありますが、『依存』は『病的で離れられない』ので変化やその状態から脱するのは容易ではありませんが『執着』と『愛着』は自分の心持しだいで比較的変化をすることができるという違いの付け方もできるのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
よく聞く3つの単語ですが、微妙なニュアンスの違いについてご理解を頂けたはずです。
是非ご自分の状況を照らし合わせてこの3つのどの状態にあるのかを分析してみるのも面白いかもしれません。