他者に何かを伝えることを表現する時に、「発言」「発信」「発表」という言葉を使います。
同じ文字を持つ三つの言葉ですが、果たして違いはあるのでしょうか。
この記事では、「発言」と「発信」と「発表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「発言」【はつげん】とは?
「発言」とは、思ったことや考えたことを言葉にして出すことを意味しています。
また、「発言」は他者に何かを伝えることを目的とするもので、ただ言葉にするだけでは「発言」とは言えません。
たとえば、ひとりごとは「発言」とは言えないということです。
「発言」の例文
・『言う相手がいてこそ、発言といえるのです』
・『きょうの会議では一言も発言できませんでした』
・『誰も発言しないので話が進みません』
「発信」【はっしん】とは?
「発信」とは、信号や電波を送ることを意味した言葉です。
身近な所では、メールを送ることや電話をかけることは「発信」です。
また、何かしらの情報を他者に伝える時にも使われる言葉です。
他者に伝えるという意味は「発言」と同じですが、「発信」は、伝える手段が言葉だけとは限りません。
文書であったり、文字にも言葉にもしない手段もあります。
他者に何かを伝えたいという意志があれば「発信」と言えます。
「発信」の例文
・『最近無言電話が多いので、発信者が誰なのか突き止めたいです』
・『あのモデルはいつも奇抜なデザインの洋服を着て、新しいファッションを世に発信し続けています』
「発表」【はっぴょう】とは?
「発表」とは、世の中に情報を伝えることを意味した言葉で、表向きに不特定多数の人々へ伝えることが一般的です。
伝える手段は特に選ばず、言葉であったり文書であったりします。
身近な範囲ではなく、とても広い範囲に伝えることが目的で、企業の新製品完成を伝える場面や、有名人が自分に関する情報を世の中に伝える場面で使われる言葉です。
「発表」の例文
・『カーメーカーが新車発売日を発表しました』
・『ロックバンドが活動休止を発表しました』
「発言」と「発信」と「発表」の違い
「発言」と「発信」と「発表」の違いを簡単に説明します。
「発言」とは、「思いや考えを言葉に出すこと」を意味しています。
相手に伝えることが目的なので、ひとりごとは「発言」とは言えません。
「発信」とは、「信号や電波を送ること、また、情報を伝えること」を意味した言葉です。
情報を伝える場面では、伝える手段は特に選びません。
「発表」とは、「広い範囲に情報を伝えること」を表した言葉です。
世の中が知りたがっているであろうことを、世の中に伝えるといった意味合いです。
まとめ
「発言」と「発信」と「発表」について記事にしてきましたが、違いが認識できましたでしょうか。
他者に伝えるという目的は同じですが、伝える手段、伝える範囲などに大きな違いがありました。
「発言」「発信」「発表」という言葉は、日常でよく登場する言葉でもあるので覚えておきたいものです。