この記事では、「委託」と「嘱託」と「委嘱」の違いを分かりやすく説明していきます。
「委託」とは?
「委託」は「いたく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「契約を結んで人に任せること」という意味で、人にお願いして契約を結び、代わりにやってもらうことを言います。
2つ目は「法律手続きや事務処理などを他人に依頼すること」という意味で、組織内でする手続きや作業を、外部に依頼することを言います。
3つ目は「資産運用で、客側から取引所に注文を出すこと」という意味で、取引所のスタッフに発注することを言います。
上記に共通するは「契約して任せる」という意味です。
「委託」の使い方
「委託」は名詞として動詞を伴い「委託する・した」と使われたり、副詞として「委託して」と使われたりします。
基本的に、契約を結んで、ある作業を外部に任せることに使われる言葉です。
「委託」の例文
・『中小企業なので給与計算は外部に委託している』
「嘱託」とは?
「嘱託」は「しょくたく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「仕事を頼んで任せること」という意味で、組織の内部でやりくりすることを言います。
2つ目は「正式の雇用関係を結ばずに、ある業務をする様に依頼すること」という意味で、定年退職した人がそのまま会社に残ることなどを言います。
上記に共通するのは「内部で依頼する」という意味です。
「嘱託」の使い方
「嘱託」は名詞として「嘱託する・した」「嘱託社員」などと使われたり、副詞として「嘱託して」と使われたりします。
基本的に、正式な契約を結ばずに、内部で人を探してある仕事を依頼することに使われる言葉です。
「嘱託」の例文
・『彼は嘱託社員として定年退職後も職場に残ることになった』
「委嘱」とは?
「委嘱」は「いしょく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ある仕事を、一定期間外部の人に任せること」という意味で、特定の仕事を一定期間だけ、他の人に任せることをます。
2つ目は「行政機関の委員に、属性のない民間人や公務員を起用すること」という意味です。
上記に共通するのは「特定の仕事を任せる」という意味です。
「委嘱」の使い方
「委嘱」は名詞として「委嘱する・した」と使われたり、副詞として「委嘱して」と使われたりします。
基本的に、専門的な職務を、外部の人に任せることに使われる言葉です。
「委嘱」の例文
・『自社商品のPR動画を広告会社に委嘱する』
「委託」と「嘱託」と「委嘱」の違い
「委託」は「契約を結んで、ある作業を外部に任せること」という意味です。
「嘱託」は「正式な契約を結ばずに、内部で人を探してある仕事を依頼すること」という意味です。
「委嘱」は「専門的な職務を、外部の人に任せること」という意味です。
まとめ
今回は「委託」と「嘱託」と「委嘱」について紹介しました。
「委託」は「契約して依頼する」、「嘱託」は「非正規で仕事を任せる」、「委嘱」は「専門的な仕事を依頼する」と覚えておきましょう。