「浄土」と「天国」と「地獄」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「浄土」と「天国」と「地獄」の違いとは?生活・教育

人は現世に生を受けて、色々な生き様を見せます。

この世に生まれている時の行いで「天国」に行くか、それとも「地獄」に堕ちるかと考えられてきました。

また、日本人であれば、「浄土」という思想もあるのですが、これら「浄土」「天国」「地獄」はどのような解釈ができるのでしょうか?

そこでこの記事では、「浄土」「天国」「地獄」の違いを分かりやすく説明していきます。

「浄土」とは?

「浄土」「じょうど」と読みますが、仏教の世界でいう「仏さまが存在する世界でとても永安で安らかな霊界の国」という意味があります。


「浄土」の例文

「浄土」の例文を見てみましょう
・『これで私は極楽浄土に行けるよ』
・『浄土の世界を信じて生活する私』

「浄土」「極楽」という言葉を組み合わせて使われることもあります。


「天国」とは?

「てんごく」と読む「天国」もあの世のことで「天界の神がいる慈愛に満ちた理想的な霊的世界」と言うことができます。

キリスト教で言う「神・天使が座する世界であり、キリスト教の信徒の死んだ後に霊が祝福される理想郷」と言ってもいいでしょう。

また、このような解釈から現世の世界でも比喩的に「苦しみのないパラダイス」「悩みや苦労がない安心できる環境」という意味で使われることもあります。

「天国」の例文

・『母は安らかに天国に昇っていった』
・『ここはまさに天国だね』
2つ目の例文はあの世の「天国」ではなく、この世で全く「苦しみのない場所」のことを指しています。

「地獄」とは

「じごく」という読み方をする「地獄」は、仏教の世界で「生きている時に悪い行いを重ねてきた人間が死後に堕ちて苦しみを受ける厳しい場所」とされています。

この他にも観光地で「火山活動が活発でいつも煙が立ち込めた温泉が湧き上がっている所」としても使われている言葉です。

「地獄」の例文

・『別府の地獄巡りに行ってきました』
・『アイツは悪い行いのために地獄行きは間違いない』

「浄土」と「天国」と「地獄」の違い

ここで「浄土」「天国」「地獄」の違いを見ていきましょう。

「天国」はキリスト教での「神がいる霊的な世界」のことを意味していますが、これに対して「浄土」は仏教における「仏さまがいる世界」のことを指しているのです。

特に浄土真宗では、仏さまの願いに基づき想像された世界を「浄土」と言っており、人が一生を終えた時に例文で挙げたように「浄土へ行く」と言うことで使われています。

このことから、「天国」はキリスト教の世界観、「浄土」は仏教での世界観と言ってもいいかもしれません。

これに対して「地獄」「苦しみしかない霊的な世界」としてキリスト教・仏教ともに「天国」「浄土」と対をなす世界と言ってもいいでしょう。

但し、キリスト教の世界では1度地獄に落ちると2度とそこから抜け出すことができないと信じられている一方で、仏教世界では地獄で生前の罪を償うことで抜け出して転生することができることがあります。

いわゆる輪廻転生という考えです。

まとめ

ここまで「浄土」「天国」「地獄」の意味や違いを説明してきましたが、意味を理解することも大切ですが、日頃の生活のあり方が一番重要ではないでしょうか。